山も谷もない30後半Webディレクターの手日記

気が付いたら40の背中が見えるようになってきた、バツイチwebディレクターの仕事にほとんど関係ない、日常のことを綴ったり綴らなかったりするブログ

TENGAで経験値を上げた勇者

夏真っ盛りというのに天気はすぐれず、思えば梅雨の頃のほうが夏感あったんじゃないだろうかと思う。季節外れの曇天続きで体調も優れず、ブログのサボり癖が発症してる矢先いかがお過ごしだろうか。ドラクエスプラトゥーンにと忙しいのだろうか。私は一切触れていないが、イカやドラゴンを食べることで楽しんでいる。

久しぶりにブログを書いてみようとはてなブログの管理画面を覗いてみれば、このブログに「個室ビデオ VR」とかでたどり着いている方がいることに気づく。おそらくこの記事だろう。あれからさらに時間を経て私はTENGAデビューまで果たしたので、その報告をしようと思う。

 

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すでにVR童貞を卒業しているLv.2のキムラは、どうしても個室ビデオに行きたいんだけど、そこまで時間がない状況に陥り、「60分+VR+グッズ」コースをチョイスした。時短とTENGA同時に楽しめるなんて、そうそうないので、非常に経済的である。

takarajima24.com



突如TENGAることにしたので正直予備知識は一切なかった上に、TENGAには説明書、解説書、オンラインマニュアルなどは一切ついていない。60分しかないのにどうしたものかと、PCとVRのヘッドディスプレイを接続しながら悩んでいた。私が選んだオナホはこのサイトで解説されてるまさにこのタイプで、世の中に一番TENGAとして認識されているスタンダードなものである。

mens-town.com



こんな素晴らしい解説サイト、探せばすぐ出て来るのに、気づかなんだ。目の前のパソコンはインターネットではなく、ただVRのAVを再生するだけの箱だったし、ポケットの中のスマホは個室ビデオを探すための地図でしかなかった。頭の中はそれだけだった。

とはいえシンプルな作り故、切り取り線から挿入側のパッケージを切り取り、蓋をまわしてすんなり御開帳となった。開かれたその入口を見て一瞬思考停止する。穴が、小さいのである。人差し指一本でキツくなってしまいそうなサイズ、直径1cmあるかないかである。しかも見た目プラスチックで、ミニ四駆のギアのパーツみたいな見た目をしている。
おいおい、いくら私の股間が銭湯で小学生と比較して笑われるようなサイズだからといって、これはバカにしすぎではないか。そもそも受付でサイズなんか何も聞かれなかったし、TENGAは「SMALL」とも「小」ともアピールしていない。すべての性に貪欲な男性がこれを使うはずなのである。いわゆるフリーサイズなはずなんだ。もしかしたら自分はこれに男性器を入れて楽しむものだと思っていたけど、実は人差し指をいれて楽しむものなのかもしれない。絶頂を迎えると指先から魔貫光殺砲でもでちゃうんじゃないかしら。
と考えて、恐る恐る人差し指を入れてみる。すると、ニュルッと私の人差し指は奥に吸い込まれていった。

なんだこれは。

ギアのパーツと思っていた入り口は、ハードなボディと思っていたその口は、伸縮自在でくるものすべてを包み込む暖かさがあった(実際の温度はひんやりするくらい冷たい)。
ただ、私の指のテクニックが凄まじいのか、なんかすごいネチョネチョしだした。口では感じてない(無言)ふりするくせにこっちは正直だな、と思いながら、ついに、ここに男性器を差し込んだら気持ちいいんじゃないだろうかという悪魔的閃きをしてしまった。

なんだこれは。

慌ててVRAVを再生しヘッドディスプレイを装着し私はこの世から解脱した。多分、人生で一番間抜けな姿で、この瞬間ドアが開けられたら自殺するなぁと思いながらTENGAをいじってた。

 

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気持ちよくて、このエクスカリバーは選ばれし者しか抜けん、とかって思ってたら早々に抜けた。いろいろな意味で。

 



肝心なところは私の拙い文章では伝わりきらないので割愛させていただいたが、ぜひお試しいただきたいと思う。

少なくとも私は伝説の武器(使い捨て)を手に入れた。

 

 

 

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トイレの忘れ物の神様

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トイレに入るとスマートフォンがトイレットペーパーホルダーの上においてあった。
忘れ物のようだ。個室の外で「スマホ忘れちゃってさー」というドジトークを繰り広げているやつがいる。私はこのスマートフォンをどうしたらいいのだろうか。そのまま個室に放置しておけばいいのだろうか。
そんな悩みもウンコを出し尽くすと、なんてちっぽけな悩みなのだろうと思えるもので、用を済ませた私は親切にもスマートフォンを持って、外で待っている落とし主に渡してあげた。トイレには行列が出来ていたからだ。

泣いて喜んでもよさそうなところだったが、なんとも微妙な顔をして、満足に御礼も言わずに去っていった。私が持ち出さなければそいつはお目当ての個室があくまで行列先頭の権利を後ろに譲りつつ、待つ羽目になるところだったのに。
失礼なやつもいるもんだと、最近の若者に嘆きを感じながら手を洗っていた時に、気がついてしまった。私ったらウンコした後そのままの手でスマートフォン持っていたわけである。見知らぬ人の。そりゃ、微妙な顔もするというものだ。
スマートフォンの画面はトイレの便座よりも汚いと言われて久しいが、まぁ、そりゃ便座よりも汚そうな手で握られたらどんなスマートフォンも汚くなる。今後気をつけようと思う。というかトイレにスマートフォンを忘れる方だって悪いぞ。スマートフォンに夢中になって個室を占拠していた可能性だって否定できないので、下手にでてやらない。

人よりトイレに行く回数が若干多いことでおなじみの私であるが、スマートフォン以外にも忘れ物を目撃したことが何度かある。

まずありがちなのだが、雑誌や新聞である。この場合は忘れ物と判定するのがいささか難しい。トイレを大きなゴミ箱と勘違いしている人間が少なからずいるのが日本の悲しい現実である。そんなゴミ扱いを受けた雑誌はトイレに放置されることになる。
ようやっと個室に入り、落ち着いた自分と目が合う表紙のグラビアの女性。人間が一番リラックスするウンコタイムに最適な暇つぶしの登場である。こんな形でグラビアアイドルと目を合わせるなんてと思いつつも、することも無いので雑誌のページをめくる。内容はどうでもいいのである。そしてどうでもいい雑誌しか忘れ物にはならない。
おそらくは、面白いとのめりこんでしまい、ハッと時間の経過に気づく。慌てて途中の雑誌をとじてケツを拭いてトイレを後にする。頭の中は雑誌の続きが気になって仕方ないので、忘れることはない。どこから、どこを読んでみても面白くない、そんな雑誌ばかり忘れられている。たまに2日とか2年前の新聞とかもあるが、タイムトラベラーでも不時着したのかと心配になる。

他には飲食物というケースもある。さすがに私もラッキーといって食べたり飲んだりするようなガッツある男ではない。あ、ここで召し上がってらっしゃったんだろうなと思ってその光景に思いを馳せる。どんな気分でここにやってきたんだろう、友達はいないんだろうか、だんだん切なくなってくる。留年して一緒に授業受けるやついなくなったもんな、親が無駄におにぎりだけ持たせてくれたな、とか学生時代の自分を思い出して泣きたくなる。トイレに飲食物を置いていくのは(精神)衛生上よくないので気をつけてほしい。

一番不快な気分になるのは、ウンコ本体の忘れ物である。本体というのはもはや流すことを忘れたやつで、往々にしてトイレットペーパーとセットである。それ以外のパターンだと流したけど根性がありすぎて流れきらなかった分身とか、規格外のサイズで日本の水流では収まらないやつとかもたまにいるが、まだかわいい。本体丸々って、犬とかわらない。紙があるだけ文明に寄ってるだけ。頼むから消えてくれと切に願う瞬間である。

本当に最悪なのは人間本体がいるケース。鍵を閉め忘れるようなやつは、多分、今まで話したようなもの全部忘れる。

本当に気をつけようと思う。

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夏休みの宿題

学生は夏休み突入。山に川に海に繰り出し、夢に希望に恋に溺れていくのだろう。おかげで通勤電車はちょっと空いてるような気がして、助かる。汗ダラダラの中年がすし詰めの動く箱なんて危険物以外の何物でもない。

学生の夏休みといえば楽しいことばかりでない。宿題というモンスターが行列を成している。宿題から今大人気のアイドル、それが学生である。行列のできる学生は、握手やツーショット撮影ではなく、ドリルや読書感想文を淡々とこなしていくのである。

今時の夏休みはどんなもんかわからないが、私が小中学生だったころの夏休みは7月20日頃から8月末まで40日程度が夏休みだった。
そして今時の子どもたちがどんなもんか知らないが、私は宿題を8月末にやる子どもだった。たまに9月に入って学校が始まってからやるクズだった。

ドリルなんかは楽だった。今流行りのうんこドリルだったらもっと早くにやる気がでた自信があるが、答えがついていて、丸つけまで自分でした状態で提出だった。勉強熱心な家庭などは親に解答が隠されることもあったが、放任主義の我が家はそのようなことも起きず、私のドリル消化スピードは年々早くなっていった。ドリルとは写経みたいなものである、というのが20年ほど前の私の持論だった。その後の人生において役に立ったことはないが、かといってドリルを真面目にやらなかったことでそこまで大げさな後悔もしていない。もっと大きな後悔をたくさんしたからだ。

スライム程度の経験値しかもらえない(倒し方しか知らない)ドリルを片付けたら、低学年であれば絵日記、学年があがるとポスターを描くという宿題にぶち当たる。絵心というスキルは母親の胎盤においてきた私は絵を描くのが苦手だった。ある意味一番手強い。文房具屋へ画用紙を買いにいくの1週間、下書きに1週間、絵の具を学校に忘れたことに気づいて取りに行くのに1週間、塗るのに1週間かかった。考えたらこれ夏休みじゃなくて創作活動である。編集者に軟禁される作家だろうか。

実質ラスボスとでもいうべき絵の宿題を片付けたと思ったら、工作の宿題もあった。手先の器用さを受精卵の細胞分裂の際に紛失してしまった私は、ミニ四駆だって組み立てられなかった。私が神なら、人間なんか創れない、粘土捏ねても命吹き込まれない。小学生のころはよく貯金箱を作らされた思い出がある。お題がそうなっていたのかは不明だが、毎年弁当の箱や発泡スチロール箱などを適当にいじって貯金箱ってことにして提出していた。

中学になると貯金箱を作ってこいという宿題ではなく、発明工夫なんて大仰な名前の工作の宿題になった。ただ、ものを作らなくても、発明品の設計図(なんて大げさなものではないが)と説明の紙だけでもよかった。私は靴の中に10円玉を入れると脱臭効果とツボ刺激の効果が得られるという、縄文人でも知ってそうな知識を発明工夫の宿題として提出した。

翌年、案の定何もやる気が起きないまま、私の夏休みは終わり、2学期最初の技術の授業、宿題の提出が迫っていた。クラスメイトは面倒くさそうながら、へんてこりんなロボットだとか持ち寄っていた。自分が何も用意していないことを告げると、同じグループの井口くんが「昔テレビで素人発明家がこんなん紹介してた」と説明文と設計図を書いてくれた。私はありがたくその紙を提出した。

後日技術の担当教員に呼び出され私は、やっつけだし盗作だしの宿題を叱られるのを覚悟したのだが、教員は「これ画期的だから実際作ってもってこい。市のコンクールに出展するから」といい出した。

当時の私はとりあえず叱られなかったことに安堵しつつ、実物を作らされる羽目になった。私が作ったものなど残っていないので、検索してみたら普通に商品化されていたので先に紹介しておく。

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私はこんな立派なものは作れないので、シャンプーの先っちょから曲がるストローを切って組み合わせて、どうにかヘッドの上に出口が来るようなものを提出した。片手でシャンプーが出せたら便利だなという発想で(誰かが)作った作品である。はっきり言って、幼稚園児がわくわくさんの工作を見よう見まねで真似して出来上がったレベルの代物だった。

提出するのも恥ずかしかったが、これで宿題提出したことになるのであれば儲けものと思っていたら、突然朝礼で表彰されてしまった。まさかと思ったのだが、市の選考でいいところまで行ってしまったらしい。賞状などもらったこともない子どもだった私が、急に全校生徒の前で賞状と盾を受け取ってしまった。しかも、TV番組で紹介されていた企画を、友人に教えてもらって、である。いつ目の前の校長がテッテレーと言い出すのか、いつ警察が袖から飛び出してくるのか、頭はパニック、体中から汗噴出、膝はガクガクだったが、何事もなく朝礼は終わった。井口くんは何も言わなかった。

自宅では賞状などもらったことのない息子の快挙に大喜びだった。口癖が生きててすいません、生まれて初めて発した言葉が、産まれてきてすいませんの私は両親が喜んでいる過ごしている姿をみて何も言えなかった。

高校野球のように市を勝ち上がると次は県の戦いになる。私は市の代表としてなのかよくわからないが、県の表彰式に招待された。張り切った両親に親戚の結婚式にでも出るのかよという一張羅を無理やり着させられ、どんな催しかも一切知らずに会場にいった。

会場にはわれこそはエジソンの生まれ変わりなりという学生や、コロ助が一緒にいないだけのキテレツがゴロゴロといた。私は少しでも賢そうに見えるためにないメガネをクイクイ上げていた。いよいよ表彰になったのだが、私など全く呼ばれることなく、会は終わった。ちびまる子ちゃんでいうと縦線が顔にも背景にもかかり、どんよりした空気に包まれていたであろう、ひょうきんな衣装に身を包んだ中学生はこの辺からいよいよ本格的に何かをこじらせて人生という迷路に入っていくことになる。

ちなみにこんなおしゃれな商品まで売ってる。

 

 

Joseph Joseph C-ポンプ ホワイト/グリーン 850536

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世間は夏休み、スタンプラリーの季節が始まった

地球上の誰にも影響がないのでわざわざ言う必要もないのだが、更新が1ヶ月空いた。この間、割と大きな生活の変化が起きたのだが(地元に戻り往復5時間程度の通勤生活)(財布をスられる)(TENGAデビューを果たす)それについては近日更新して定期更新のリハビリをしていこうと思う。

さて、少年から青年、中年の心のバイブル、週刊少年ジャンプが今年創刊50周年らしい。50周年を記念して現在六本木ヒルズで「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展 VOL.1」が開催されている。

これに合わせて東京メトロではスタンプラリーが開催、各駅には漫画のコマにその駅の特色がでたセリフに書き換えられたポスターが掲載されている。インターネットでも話題になっていたので、今更ではあるが、私が気に入ったものを適当に紹介しようと思う。本当にtwitterには優秀な人が多いので、東京から離れて暮らす私にはありがたい。

 駒込

エリートサイヤだけどなにをやっても孫悟空に勝てないベジータ様がダジャレを言っている。エリートサイヤ人ベジータ様がである。このダジャレにたどり着くまでにはきっと、血の滲むような努力をしたに違いない。精神と時の部屋大喜利をやったり、バビディに魂を売り払い魔神(芸人)化したりと、プライドをかなぐり捨てた会心の一撃だと思う。面白いかどうかは別の話である。

 池袋

ちょうど読み直してたろくでなしBLUESから、葛西の登場。最後の四天王、池袋の正道館高校の葛西である。これはセリフいじってない気さえする。にしても読み直して思ったけど、この漫画ってすごい恐ろしい。街を歩けば喧嘩ばかりだわ、電車内でタバコ吸うわ、本当にそんな時代、街だったとしたら東京に出て来るの罰ゲーム。地元でおとなしく過ごしたい。あと、ヒロインの七瀬千秋はヤンキーにモテすぎるし、好きなタイプもヤンキーばっかりだし、いっつもさらわれては泣きすぎ。

 地下鉄成増

ドラゴンボールは駄洒落が多い。

 本駒込

ほら!本当にエリートサイヤ人ベジータ様はもっとプライドを持ってほしい。サボりすぎ。

 平和台

申し訳ないのだが、一切聞いたことがない駅だった。ダイたちパーティーが願うまでもなく、きっと平和だと思う。駅の悪口みたいになってしまって申し訳ない。

 神保町

キン肉マンとカレクックだと思う。なんでも神保町はカレーの激戦区らしい。キン肉マンにそこまで造詣が深くないのと、カレーに対するこだわりが少なく、なんなら辛いものは全般的に苦手な私からすると、たぶん、こいつは悪役だと思う。セリフからすると一つだけ選ばせてるから悪そうだけど、選んだらカレーを振る舞ってくれるのかもしれないので、人は見た目によらないことの見本であろう。

 錦糸町

鳥山明が駄洒落が好きなんじゃないかとさえ思えてきた。

 六本木一丁目

ジャンプ展への案内を兼ねているらしい。ちなみに黒王はいないので、結局歩く羽目になるらしい。俗に言う六本木の罠である。他にも浅草と浅草橋も距離があるので気をつけるとよい。

そんなわけで都内にいて夏休みすることがない学生や、仕事がない社会人はスタンプラリーを楽しんでみてはどうだろうか。私はたまに山からおりては餌を求めて東京にやってくる。

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僕の前を走り続けるトイレ

連日うんこやらトイレの話で非常に恐縮なのだが、我慢できないので書かせてもらう。決して糞便が我慢できないわけではないということはご理解いただきたい。

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IoTだ、AIだ、技術は進歩する一方である。トイレも漏れなく進歩している。当たり前だがうんこが漏れなくのダブルミーニングになっているのは偶然である。

子供の頃からウォシュレットはついていた。田舎の方だと同じ時代でも汲み取り式便所もまだまだ存在していた。
そこから水洗で洋式トイレが広く一般になり、お手軽オプションの温便座、高級オプションとしてウォシュレットという時代が長く続いた。
長らく進歩がなかったトイレ事情だが、ウォシュレット化は着実にすすんでいった。
たまに風が吹くウォシュレットもあったが、効果のほほうのまったくなかった。

※本当のトイレの歴史はTOTOとかのホームページとか便器資料館とかを参考にしてほしい。夏休みの自由研究に最適だと思う。

そこに黒船のごとく現れたのが、蓋便座自動開閉機能である。

字にすると麻雀の役かと思うが、これはこれで非常に画期的であった。初めて出会った時、勝手に蓋と便座が上がって驚いて少しだけチビッた。
これが生まれたことにより我慢に我慢を重ねた結果、ほんの数秒、タッチの差で蓋を上げるのが間に合わずその場に悲しみを産み落としてしまった私や、急ぐあまり便座まで上げてしまって尻が便器にダイビングしてしまう、そんな悲劇も解消された。
まさに、科学が悲劇を打ち砕いた歴史的瞬間であった。

トイレの進化は留まるところをしらない。
水洗トイレの流すレバーをボタンにしたのである。

水洗トイレ普及当時なんか、上にタンクが設置され、そこから鎖で伸びている縄跳びの取っ手みたいなレバーを引くものだった。
さらには銀のレバーを押したり引いたり、背中にタンクが置かれた洋式トイレではさらに小型化したレバーを回すことで流していた。
そのレバーが、個室トイレの壁に取り付けられたリモコンに、ボタンとなってついたのだ。もはや洋式トイレではなく、マジンガーZと呼んだほうが正しいのかもしれない。
トイレがロボになったことに驚いていた矢先、現状に飽き足らないトイレ業界の異端児たちが、悪魔の発明を行う。

ついにレバー、ボタンをなくしたのだ。正確にはなくしたわけではない、ただ、押したり捻ったり引っ張ったりする必要をなくした。
トイレの水を流すのを楽しみにしている人間がいるとしたら、その楽しみを完全に奪う悪魔の発明である。
手をかざせば流れる非接触式のセンサーを搭載したまではよかった。まだ、自分が流すという意志があるから。

最近は便座に着座センサーなるものを仕込み、便座から離れた隙に流す機能までついている。
このままいくと、個室に入り、手を使うことなく用を足せるようになるんじゃないだろうか。勝手にベルトを外してズボンを下げるとか。時が止まるAVシリーズかよ。

さて、この機能、一番の問題は自分が意図せず水が流れることにある。
あなたは用を足した後、ウォシュレットをした後、前から拭くだろうか後ろから拭くだろうか。前から拭く分にはいい、世間にどれくらいいるのかしらないが。
後ろから拭くタイプの場合、着座センサーが離席を感知、水が流れる。まさに小さな親切大きな迷惑である。
飛沫がケツに付着するわ、拭いてるトイレットペーパーの一部が持って行かれるわ、散々な目にあう。

日本のトイレは世界一だと思っている。どこかの国では水圧が鬼のホースがあるという。ハリウッドセレブは日本でウォシュレットを買っていくという。
業界の方には日々頭の下がる思いではあるが、勝手に流れる着座センサーだけ当たり判定を大目に見てほしい。

これを掲げて選挙にでるような人がいれば私は遠慮なく投票しない。そんな頭のおかしいやつちぎって投げて水に流してやる。

 

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うんこのある風景

人はうんこをする。悲しいかな、そういう生き物である。 人に限らない、すべての生物はうんこをするはずである。犬もする、猫もする。うんこしないとされていたアイドルだって、ただの都市伝説だと最近判明している。

うんこをする場所はトイレである。幼児などはオムツにすることもあるが、逆にうんこを所構わずしたら困るからこそのオムツだろう。 つまりトイレでうんこをするというのは人としての尊厳に関わることであるのだ。 道端でうんこをするのはたいていが犬で、散歩中の犬のうんこは飼い主が責任をもって持ち帰る。

先日、JR四ツ谷駅のホームにうんこが点在していた。

ついうっかりポロっとこぼれてしまったウサギのうんこタイプではなく、立派な立派なうんこであった。 さすがに人間の仕業ではないと思いたいが、仮に犬だったとしてもそんな育ちの悪い犬を連れている人間の 育ちはもっと悪い。

仕事帰り、一日疲れたと眠い目をこすりながら駅のホームに降りる。階段の時点で何か嫌な予感がした。 嫌な予感はあたるもので、階段の終わり、ホームに降り立つ、そのエリアにうんこである。第一うんこ発見。 マリオカートでジャンプ板の直前に置かれるバナナのように、それは後からくる人間を陥れる罠としての機能を十二分に果たしていた。

先人の何人かは敢え無く罠にかかり、うんこの足跡をつけて方方に散らばっていった様子。私は心の中で合掌し、前者の轍は踏まないようにホームの端に向かっていく。 すると、うんことのセカンド・コンタクト。サード・コンタクト。私はヘンデルとグレーテルのクッキーのようにうんこを頼りにホームの端っこに向かっていた。

最終的に私のベストポジション、1号車の3つめのドアの前までうんこで導かれた。 行列に先人はおらず、ラッキーと思った矢先、先人はいた。先人というか、うんこ。 冒頭のtwitterの写真はその瞬間とったものである。

こんな人間いるのかと思ったけれど、見事に私の動線とシンクロしているのが一番怖かった。 これ、私なんじゃないだろうか。

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一見のラーメン屋がアットホーム過ぎた件

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先日出先でたまたま入ったラーメン屋で起きた出来事。海外にも支店を出している割と有名店、とんこつベースの創作ラーメンとのこと。

食券を購入してカウンターに座り、店主に渡す。お昼時も過ぎたということで席も余裕があり、欧米からの旅行客2名と近所のおばさん、合わせて3人だった。店主一人で切り盛りしていたがそれでも十分だった。

陽気な店主で、食事を終えた旅行客に「Delicious????」とか聞いてた。南米でもないのにこんな人間がいたのかと驚いた。どこの国からのお客さんか知らないがこのテンションが失礼に当たらないか心配したが、幸い国家間の戦争に発展することもなく、世界レベルの愛想笑いを振りまきながら帰っていった。

私の頼んだラーメンが出来上がり、店主は近所のおばさんと話を繰り広げていた。私はその会話をBGMにラーメンを食す。普段だったらそんな気にも留めない他人同士の会話だが、やたらとアットホームな店主で面白かったのでどうしても耳に入ってきてしまった。そこで仕入れた情報を特定されない程度に店主のパーソナルデータを紹介しておく。

 

  • 元コック
  • 近所のスーパーが良い肉を安く売っている
  • 専用牧場を抱えているからだ!
  • 子供が4人いる
  • 嫁はいない
  • 家で料理をする
  • 一番下の子は中学生
  • 反抗期で生意気

 

 ラーメンを食べ終えたおばさんに怒涛のパーソナル情報を提供してくる店主。間断なく繰り広げられるトークに無料の替え玉を頼むタイミングを伺っていると、たまたま目があった店主が替え玉を勧めてくれたのでお願いした。

おばさんは店主が麺を茹でている隙を見て帰っていた。店主の話し相手は、現在私しかいなくなった。ある程度の覚悟と一緒に替え玉を受け取ったが、店主はなぜかエプロンを外している。

トイレにでも行くのかと思ったら、

「ちょっとコンビニ行ってくるんで、お客さん来たら待っててもらうように言っておいて。あとTシャツ来てラーメン出しておいて」

意味がわかるだろうか。初めて入ったラーメン屋で、唯一の店員が職務放棄して、店番を委託してきたのである。挙句、冗談とはいえラーメンを作って出せと。
とはいえ、平和主義者の私は、どうせ人が入ってこないだろうと思って、承諾して替え玉を啜る。

すると不運は重なるもので、昼でも夜でもない中途半端な時間に来店する若者が!しかも場所柄なのかヤンチャそうな感じ。私の緊張は最高潮。食券を買おうとしている若者を見ながら、食券買ってカウンター席に座ったら声をかけよう、それまでにサボり店主が帰ってくることを祈ろう。が不運は重なるもので、この若者、1万札しかもってない。
両替のためにカウンター内部をジロジロ探し始めたので私も諦めた。

「買い物行ってくるから待ってください、だそうですよ」

過不足なく情報を伝えた。これで若者がキレて店内で暴れまわって寸胴のスープをぶちまけても私のせいではないはずである。逆に呆れて帰っても私のせいではない、客が来て帰ったことを店主に伝えるかどうかは迷いどころであるが。

「いつもそんなんですよね」

なんと!若者は常連であり、こんな店主にいつも振り回されているらしい。完全にわかりあえている。そしてすべてを受け入れる若者。カウンターに座り店主を待つことにしたようだ。

私はといえば、すっかり安心しきって替え玉を完食しかけていたところへ、店主が戻ってきた。買い出しかと思ったら特にビニール袋は持っていないし、そういえば近所のコンビニって駅の反対側なんじゃないか。ひょっとしてタバコ吸ってきたんじゃないか。とかは思ったけれど、そんなこと特に言う必要もないし、何より帰ってきた安堵感が大きかった。

「あれ、Tシャツ着替えてラーメン出しておいてって言ったじゃん」


必殺愛想笑いを繰り出しながら、替え玉を食べ終える。


「2回目の替え玉安くなってるから、よかったら」

吹き出した。

 

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