山も谷もない30後半Webディレクターの手日記

気が付いたら40の背中が見えるようになってきた、バツイチwebディレクターの仕事にほとんど関係ない、日常のことを綴ったり綴らなかったりするブログ

経験者が思い出しながら語る~離婚調停vol.1~

f:id:kimura_evkitty:20180322185748j:image

30歳からやってみたというブログタイトルで、人生何度目か忘れたブログを初めてもうすぐ1年になる。
書いては挫折し閉鎖し、思い立って作っては飽きて放置し、ブログが子供だったら私はビッグダディである。

 

今回ブログのタイトルを「30からやってみた」に決めたのは、やってみたのような体験記事って読まれると思う、流行っちゃうと思うの、という妄想のせいに他ならない。確かに開設当初はこんな記事を書いてたようだ。

kimura-evkitty.hatenablog.com

kimura-evkitty.hatenablog.com

kimura-evkitty.hatenablog.com

kimura-evkitty.hatenablog.com

 

読まれるのは、同じ体験や経験でも知りたい、読みたい、ためになる記事であろう。
私の記事は、へぇ~で終わるものだし、特に知りたくもない。なんなら知ってるよってことが多い。

そういう意味でいうとVRの記事はなかなか反響があり、VRのアダルトビデオを求めて検索して流れ着く人が未だに後を絶たない。結果、勃ってたものが勃たない内容なのが非常に申し訳ないと思っているし、ネットの世界でよかったと思う。

これがリアル世界で、情報を求める友人に、私が得意げに個室ビデオのVRについて熱く語っていたら殺されかねない。勃起した友人に首を締められかねない。友人の頭と下半身が冷静になってくれるのを祈るばかりである。

 

いつしか毒にも薬にもならない日記を書いては、うふふ、なんて言うだけのスタイルになってしまった。

もっと私にしかできない情報を提供したい、需要はおいておいて私のプライベートを切り売りしたい。役に立ちたい。

というわけで、初心に立ち返り、あまり経験することがないけど、知ってたら役に立つかもしれないお話をこれから織り交ぜていきたいと思う。まずは離婚調停である。

 

 

離婚調停 その1

 

 

検索すれば広告含めていろんな会社、サイトが出てくるので、正式な手順とか金額はプロに譲るとして、私の場合について記していこう。流れで私の離婚事由にまで踏み込んでしまう危険性もあるので、そのへんは虚実織り交ぜぼかしぼかしやらせてもらう。プライベート切り売りよりも社会的信用である(ほぼ0だけど)。

 

3組に1組離婚すると言われているご時世なので、離婚自体は珍しいものではない。あなたが出席した結婚式の3回に1回はご祝儀が無駄になっている、申し訳ないと思っている。


離婚が成立するには、協議離婚、調停離婚、裁判離婚という3つの手段がある。

協議離婚がお互い話し合って、合意して役所に離婚届を提出するオーソドックスなものである。

離婚時および離婚後の約束事がある場合、公証役場公正証書を残しておく方がいいらしい。勢いで口約束だけで済ませると、離婚後困った時に後悔することがあるよ。

養育費とかって8割ちかく払われていないらしい、事情はそれぞれだけど。公正証書は法的拘束力があるから相手の財産や給料を差し押さえることができる。あと、全体の9割が協議離婚。

 

残りの1割が調停離婚と裁判離婚になるのだが、裁判するにしても調停を経由しないといけない。調停の1割が裁判になるようだ、これは自分の調停期間中に船越英一郎と人気Youtuber松居一代との泥沼離婚劇について取り上げてるワイドショーで言っていた。あっちも大変なんだなと思った。

 

離婚について話し合いができない、一方が応じない、納得できない、といった場合に調停を起こすことになる。調停の申立方についてから、次回以降で触れていこうと思う。

 

私の場合は、双方離婚の意思はあるがあちらたっての希望で調停となった。第三者委員会的な立ち位置で意見をもらいたいらしい。

不祥事や疑惑などがあるたびに耳にするが、結局身内じゃん、という第三者とは名ばかりの組織だったら困るが、裁判所は常に公正中立である、親戚のおじさんおばさんみたいないかにも「いい人」な調停員がでてきた。実際に親戚だったら困ったけど。

 

 

過去最大に真面目な文章で、教科書でも作ってるのか?って感じの内容だ。

 

   ブログランキング・にほんブログ村へ

感動をありがとう

思えば1ヶ月以上更新ができていなかった。

気になる人もいないだろうが、一応仕事に追われて忙しかったり、花粉に囲まれて目が開かなかったりした。ちなみに目は今でもあいてるかどうかギリギリである。眉毛の方が気持ち太い。

 

見返してみると2月のバレンタインデーに更新して以来、息してなかった。チョコもらえませんでしたって言っておいて、実際は事務所にトラック数台分届いてて、処理に困って体調崩したと思われても仕方ない。

そんなことはないので安心してほしいのだが、信じてもらえるかどうか不安である。申し訳ない。

 

徐々に余裕が出てきたので、久しぶりに近所をランニングしてきた。健康そのものである。

 

年末までは定期的にジムに通っていたのだが、頻繁に通うことができなくなり、辞めた。あんなに健康的な気分になれて、広い風呂とサウナが楽しめる施設に通えなくなるのは本当に残念でならないが、月々1万程度はらって、気が向いた週末のみ行くって石油王かよ。一回5000円の風呂って、札束でも敷き詰められてないと計算が合わない。

 

筋トレマシンの使い方もよくわからない。適切な負荷とか、動きとか。傍から見たら、棒とはしごを与えられてバナナを取るチンパンジーみたいに思われて観察されてるような気がする。
インストラクターがせわしなく歩き回っているので、質問したら答えてくれると思うんだけど、バナナはここをこうして、とか説明されるような気がして恐怖でしかない。

 

どうやったってちゃんとしたやり方で行わざるを得ない、スタジオプログラムというレッスンに参加もしていた。踊ったり舞ったりするやつは本当に小学生の運動会のトラウマなので、格闘技系なんかのみを選んでた。
どこのジムも得てしてそうなんだけれど、スタジオプログラムってすでにコミュニティが出来上がっていて、私のような一匹狼(またの名をぼっち)タイプが参加すると居心地の悪さが半端じゃない。

老若男女キャッキャウフフと楽しそうにプログラムが始まるまでの時間戯れている。その茶番を避けたくてスタジオ入りを遅らせると最前列で見世物状態となる。前門のリア充、後門の羞恥心。

 

そうなると最終手段として、ランニングマシンである。使い方も、効果も疑いようのないマシンがそこにある。設定した速度に足元のベルトが前から後ろへ流れ、ハムスターの気持ちが簡単に実感できる機械である。
設定速度以下になると、足をとられ顔面から落下するものが後を絶たない。
昨今のジムにはマシン一つ一つにテレビが備え付けられており、イヤホンを接続することによって音声も聞くことができる。まるで自家発電でテレビを見ている人間である。

 

そんなランニングマシンを懐かしみながら近所をランニングした。ひょんな陰謀から来月マラソン大会に出場することになったからだ。先月日本新記録を(設楽選手が)樹立したばかりだというのに。

 

外はすっかり花粉が充満していて、ちょっと走り出しただけで目が痛くなるわ、鼻水は出てくるわで走り出したことを数秒で後悔した。しかし、三井寿ばりの諦めの悪い男である私、10分程度で走り続けるも引き返すも地獄な場所に来てしまった。諦めとというか、間の悪い男を証明しつつ、なんとか走りきった。道中、野良犬が草むらから飛び出てきたり、ウンコを踏みそうになったりといったドジっ子アピールもありつつなんとか帰ってきた。

 

帰宅すると花粉で涙と鼻水でトンデモナイことになっていた。自分が日本新記録出したか、オリンピックでメダル獲得してないとちょっと納得できない号泣っぷりであった。翌朝には恒例の筋肉痛。当たり前だけど、メダリストは7キロ走ったくらいで筋肉痛にならない。思いつきで走って後悔したりしない

 

来月の大会はオリンピック選考会を兼ねたレースのつもりで頑張る(10キロ)。逆に頑張れない。

 

 選ばれちゃったらどうしよう

   ブログランキング・にほんブログ村へ

実録出会えない系

f:id:kimura_evkitty:20180214192842p:plain

用事があって繁華街の喫茶店で時間を潰していた。喫茶店と言ってもマックなのだけれど。繁華街のマック。

 

平日の夕方で店内は相応に混雑していた。窓際のカウンターに一席見つけ座る。サラリーマン風の男性と主婦っぽい女性に挟まれる形の席である。ポテトを食べながら駅前をぼんやり見て時間まで過ごそうと思っていたが、隣の女性が突然で電話で会話をしだした。

 

「はじめまして」

 

女の声は鼻にかかるアニメ声だった。何より電話ではじめましてってどういうことだろう、と私の興味を惹いた。盗み聞きは趣味ではないのだけれど、隣なのでどうしても聞こえてしまう。

 

「長電話はできないんです」

 

自分からかけておいてなんなんだ、この予防線は。どんな関係なんだ。その後も会話が続いて行き、得られた情報は「女は東京に出てきたばかりで住んでる繁華街近辺しか知らないこと」「繁華街近辺じゃないといやなこと」「女には旦那がいること(!!)」「旦那は朝9時頃に出勤すること」「土曜日に会うこと」なんてドラマなんだろうか。つまらない私の日常のすぐ横でドラマが、深夜ドラマが繰り広げられようとしている。

 

「それじゃ、土曜日楽しみにしてます、ウフフ」

 

女はジャンケン後のサザエさんみたいな笑いとともに電話を切った。これは世にいう出会い系で、人妻不倫みたいなやつなんだろうか。経験がないのでわからないのだが、土曜日にあうということはテレクラとかではない気がする。上京したてで旦那以外に知り合いがおらず、出会い系に手を出してしまったのだろうか。不審がられるので隣の席に座っている女の顔を覗き込むことはできなかったのが、悔やまれる。いつものマックポテトが心なしかスパイシーだった気がする。

 

さらに女が電話を駆け出して私はわけもなく慌てた。おいおいどんだけ出会っちゃうんだよと、どんだけ寂しいんだよと。慌てつつも2個目のアポイントに向けて、聞き耳を立てる。このまま盗み聞きが趣味になったら泣ける。

 

「さっき、電話しておきましたー」

 

!?

 

土曜日に出会っちゃう約束をしたことを別の人にいきなりカミングアウト。これはそういうプレイなのかな、その方が燃えるのかな、と思ったがどうやら雲行きがあやしい。声も1オクターブくらい低い。「頑なにこの駅しか知らないって言って待ち合わせ場所ここにしました」「旦那にバレるから長電話はできない、ってことになってます」。

 

5分前にドロドロの不倫劇だぜ、フヒヒと思っていた矢先に一気に地面に叩きつけられるような気分。なんなのこれは。出会い系かと思ったら出会えない系だったという結論でいいのか。はたまた、美人局とか事件性のあるやつかもしれない。怖い。東京の繁華街、怖い。

 

「あ、今週末お休みもらいますー、お疲れ様です」

 

一瞬、なんだ!土曜日デートするんじゃないか!と思ったけどそんなわけがない。もはや会う気がないだろう。こりゃ出会えない系である。

 

都内のどこかにいる土曜日デート予定の男性へ。残念ながら、相手はこない。。。バレンタインデーに非常なことを伝えてしまって申し訳ないが、早く前を向いて歩きだしてもらいたい。

 

ちなみに私のバレンタインデーの釣果は病み上がりということもあり、誰も寄ってこなかった。インフルエンザを移してしまっては悪いので、当然の話ではある。

 

気持ち大きめのカバンで出社したんだけども

   ブログランキング・にほんブログ村へ

祭りだワッショイ、屋台でバンザイ

f:id:kimura_evkitty:20180209235118p:plain

小学校2年生の頃に、学校の何かしらの授業の一環でお祭りごっこをやった記憶がある。お祭りごっこというか屋台ごっこといった方が正解かもしれない。

 

昔から記憶力のいい、聡明な私なので覚えてるのだと言いたいのだが、逆にいい思い出でないので覚えてしまっている。記憶から抹消したいのだが忘れようと思えば思うほど、苦い思い出となって傷跡は深くなる。

 

数人のメンバーに分かれて思い思いの屋台を運営する。屋台と言ってももちろん小学2年生、祭りや文化祭の定番である飲食の屋台をやろうとしたら多分、死人が出る。

飲食以外の射的や輪投げ、折り紙なんかの屋台があったが、私のチームはぬり絵屋だった。

 

ただのぬり絵ではつまらないと、ぬり絵した紙を割り箸で挟んで旗にしてあげるサービスも行っていた。マラソンや駅伝の時に沿道で人が振るような旗である。もちろん学校の廊下は走ると怒られるし、近所でマラソンが開かれる予定もなく、間違いなくその後ゴミになるのは間違いがないのだが。割り箸を着ける分、資源が増えてより環境に優しくない。

 

ぬり絵は生徒で用意した。原本となるイラストをメンバーそれぞれが作成してコピーで複製する。机に色鉛筆はクレヨン、カラーペンなどをバラマキ、やりたいぬり絵を販売するスタイルである。

 

そもそもぬり絵屋ってなんだろうとは今さらながら思うのだけれど、この店の準備が相当にえげつないのである。ぬり絵になるべく白黒状態の絵を生徒が用意するのである。著作権の関係か教育上の問題か百均で売ってるようなぬり絵をペロンてコピーしてはいけないのである。

 

各々ぬり絵になるべく太めのサインペンで絵を書いていく。書いたら担任にジャッジされて合格となったものが大量生産を許された。

 

著作権に真っ向から戦い、ネコ型ロボットや大きめのネズミのキャラクターなどがよく合格していたように思う。次々と量産していく同級生を尻目に私は一向に合格をとれずに焦っていた。

 

五線譜に適当な音符を書き並べて、「おんがく」という文字を書いた作品、タイトル「音楽」は塗り絵なのに塗る場所がないという画期的な発想が評価されずお蔵入り。

オリジナルキャラを書こうと犬とも猫とも判断がつかないようなモンスターをこじんまりと書いた後、正直な感想「へんなの」という文字を添えた作品、タイトル「へんなの」は本当に変というか意味がわからないという理由で却下。

その他にも記憶にないが却下された数は両手で足りない。

 

最終的に真ん中に手頃な丸を書いた大胆な作品、タイトル「日の丸」は激しい交渉の末ようやく大量生産を許された。許されたけど他のメンバーの作品に比べて明らかに数が少なかった。

 

屋台の客は生徒同士に加え、生徒の保護者、兄弟なんかがやってきた。もちろん無料でどうぞどうぞというのでは経済活動を肌で感じることができない。

 

事前に手書きの通貨をコピーで大量生産して家族に渡したりして、屋台で使っていた。仮想通貨の祖である。仮想通貨界隈で最近、不正にアクセスして盗まれる問題があったが、当時も店番がドジっ子だと盗み放題であった。

 

盗まれてもいくらでも生産できるのでドジっ子も責められない優しい世界。私は自らの作品が一向に売れないため、仮想通貨大量生産係を務め、一部で錬金術師と呼ばれた。

 

私は自分の作品が売れないのはぬった完成形がイメージできないからだと勝手に解釈し、不正アクセスで増やした通貨に物を言わせて日の丸を買い増し、真ん中を赤く塗り続けた。

割り箸を付けて旗にして振り回しながら商品のアピールを続けたが結局全く売れなかった。

 

ひとり皇室一般参賀だった。

   ブログランキング・にほんブログ村へ

余興ウォーズ~苦労の反省~

 

f:id:kimura_evkitty:20180130180650p:plain

長々と4回に渡って書いてきた余興ウォーズではあるが、今回をもって最終回とさせてもらう。

 

過去についてはこちら。

余興ウォーズ~新たなる余興~ - 30からやってみた

余興ウォーズ~笑点の逆襲~ - 30からやってみた

余興ウォーズ~記憶の帰還~ - 30からやってみた

余興ウォーズ~サンシャイン・ダメです~ - 30からやってみた


この後の流れは結婚式当日に午前中から集まって、カラオケで練習。ホテルの駐車場で練習。式場についてからも結婚式と披露宴の間に練習。こんなに踊りの練習をさせられるのは小学校の運動会以来と思えるほど踊らされた。

そして変な格好させられた。


無事に披露宴では踊りきった。

 

以上、めでたしめでたし。

   ブログランキング・にほんブログ村へ

 

 

・・・。


・・・・・・。


・・・・・・・・・。


もういいだろう。

誰に頼まれたわけでもないし。

 
そもそもが、人の結婚式で余興をやっただけの話を1500文字程度の文章複数回に分けてかくのが無理があった。調子こいてタイトルを某超大作映画のパロディにしてしまった自分を呪いたい。全9作って無理があるし、だいたい9作目は公開前でタイトルすらわからない。


気がつけば1ヶ月以上も前の話である。以来新郎新婦には会っていないし、顔もうろ覚え。一緒に余興をやったやつらに適当につけたあだ名も、まあ浸透しきってはいない。

 

早い話が飽きたのである。

 

結婚した二人にはこの余興ウォーズのように、私のように、中途半端な終わりを告げることなく末永く幸せな結婚生活を続けてほしいと思う。

 

風呂敷は広げてはいけない

  ブログランキング・にほんブログ村へ

娘とトイレと私

 

離れて暮らす二歳半の娘と月に1,2回程度会っている。

一緒に暮らしていないにしろ、私の娘だなあと思う言動があったり、かわいいなあと思うことがあったりするので、娘の成長記録として肖像権の関係で画像はないがその言動を記録しておこうと思う。

f:id:kimura_evkitty:20180126190534p:plain

美しい親の愛のつもりだが、娘が物心ついた頃、この存在がバレて削除希望が来たら即刻消す覚悟は持っている。芋づる式に私の言動が丸わかりになってしまうので、即刻消える覚悟も持とう。

 

私の娘はひょっとしたらトイレが好きかもしれない。こんなところが親に似なくてもいいじゃないかと遺伝子を呪った。

 

去年、トレーニングパンツ?という上級オムツを履き始めて自らの意思でトイレに行くようになっていた娘と、二人でやや大きめな公園、こじんまりとした動物園といった中途半端な園に行ったときのことである。

フライドポテトばかりの昼食を終えた後――娘はフライドポテトが好きでポテトを食べると毎回マイナススタートの父親ポイントが上昇する――ひとしきり芝生の上を走り回てからトイレに行きたいとアピールしてきた。しっこだかちっちだかちょろちょろだかと言っていた。

 

私は困惑した。おむつ交換ですら生後半年と経たないうちに戦力外通告、お風呂に入れるなんて首が座る前に1,2回レベル、戸籍的に夫をリストラされた男が、娘をトイレに連れていき用を足させるって漢検1級に匹敵する難易度である。

しかし娘が今頼れるのは私だけ、「公園はおおっきなトイレだ!」なんて教えた日には将来が心配すぎる、パニックになりながらも近くの子供トイレに並ぶ。

 

子供向けの園ということで子供トイレはすごかった。子供トイレという名称が適切かどうかはわからないのだが、おむつ交換台、洗面所、もちろん便器がある。便器があるのだが、大人用と子供用があった。

便器に子供がいたと驚きつつも、落ちる心配があまりなさそうで助かったと娘を子供便器へ座らせる。同時に自分も催して来たので大人便器に座って娘と一緒に用を足していると、「ちんちん」と娘が言い出した。「パパのちんちん」とも言った。

 

元嫁になんて言われるかわかったもんじゃないので、なるべく自分の局部が娘には見えないようにズボンを下ろし、素早く大人便器に座ったつもりだったのに。

しかもいやに嬉しそうに「ちんちん」と唱えている。

もしかしたらみんなが知っている「ちんちん」とは違う、アニメのキャラクターでもいるのではと思ったが、そんなアニメがあったらPTAが黙っていない。

それに「パパのちんちん」ということなのは、私の一部、私の所有物、私から生えている、「ちんちん」という物体。なんのことだろう。

 

今にして冷静に思い返すと、今こうやって文章にしている行為含めて、気持ち悪い。これで血の繋がりがなければ犯罪だし、血の繋がりがあっても、戸籍のつながりはないので控え目に言ってアウト。

ただ、それ以来、娘をトイレに連れて行くのも慣れたものである。子供便器がないところだって用を足させることができるようになった。単純に父親として目を細めている。

 

子供というのはボタンを押したりレバーを引いたりするのが無駄に好きな生き物である。


用を足すと「ジャーは?」としきりに水洗をしたがる。家ではレバーを回す当番でもやっているのだろう。私が用をさせてもトイレの水洗レバーの場所を確認してくる。教えてやると嬉しそうにレバーをひねる。


最近ではウォシュレットのリモコンにボタンがついていることもあるので、そのボタンも押させてやる。


そして最新便器では離れると勝手に流れるものまで登場している。娘は残念がるかと思いきや「頭のいいトイレだね」と褒めていた。人間て最初はここまでピュアなのかと目頭が熱くなった。

 

恥ずかしくなった上にこんな文章を残してしまう父親のことを、ボタン一つで流し去ってしまう日が来るのかもしれない。

 

ブログの消去もクリック一つだよ

  ブログランキング・にほんブログ村へ

我が物と思えば笑し笠の雪

f:id:kimura_evkitty:20180124133810p:plain

 

雪がすごかった。

私も、北関東出身とはいえ雪が降ることは珍しい地域なので慣れない足場に悪戦苦闘、電車も遅れるなど多少の影響は受けた。まだまだ寒い日が続くらしいので路面凍結など注意してほしい。

 

そんな中、テレビ各局ではアナウンサーでない記者が様々な地域へ派遣され、中継で現地の様子をリポートしていた。私は出社を諦めて温かい部屋でテレビをみていたのでこの記者も、電車で会社に行く人も大変だなと思っていた。

 

テレビ局の記者というのは普段あまり顔を出して話したりせず、インタビューなどで情報を集めて報道番組を作る役割の人だと私は理解している。違ったら申し訳ない、死んで詫びる所存である。

 

ある記者は都内のどこかの駅前から中継していた。片手に原稿、片手にマイク、まさにTHE・記者。これが台風中継になると、ヘルメットにカッパを装備し、原稿がビニール傘に代わる。波の様子や畑の様子を見に行かないように呼びかけるくせに記者にはそんな危険地帯から中継させる。世間的にはブラックかもしれないが、多分、見えないだけで「※中継上の演出です」ってテロップが出てるはず。


(歩かなければ)台風中継に比べて命の危険が少ない雪翌日の中継。記者は事前に駅に向かっている人にインタビューしたことを伝えようとしていた。

 

「先ほど駅に向かう長靴に話を伺いました」

 

長靴に、である。

 

長靴を履いた猫なら絵本で見たことがあるが、長靴と会話できる人間は出会ったことがなかった。なんでも長靴は電車遅延を見越していつもより2時間早めに家を出たらしい。社畜の鏡である。社畜の長靴である。

 

長靴が気になったのだが、別の中継に切り替わった。次の記者は住宅街の坂道の下にいた。この記者はマイクだけ持って坂の角度や長さなどを説明した後、凍った坂道を登ろうとして滑った。というか滑ろうとして滑った。危険性を身をもって伝えようとしているのはわかった。ありがとう。

 

さらに別の中継では繁華街かどこかに記者がいた。パッと見は普通の記者である。ただ、足元が革靴と長靴で左右バラバラだった。おっちょこちょいな記者もいたもんだと思ったが、交差点の歩道と車道の段差、少し雪が残っているようなところに片足ずつ突っ込むと、あら不思議、雪は溶けていて革靴はびちょびちょになってしまった。長靴はセーフ。長靴の必要性と雪が溶けて思わぬ水たまりが多いという危険性を伝えていた。ありがとう。

 

ある女性の記者は住宅街で中継中に目の前の車がスタックしたのか押してあげていた。ありがとう。

 

ニュース番組では時間を置いてまた、中継を飛ばすことがある。30秒程度のために雪や台風の中働かされたらたまったものではない。

 

長靴と会話できる記者に中継が戻ってきた。わくわくしながら記者の話を聞くが、残念ながら会話のできる長靴はいなくなったのか、人間にインタビューをしていた。雪と一緒に緊張も溶けたのかもしれない。

 

一方再度の中継で、凍った坂道の記者はまだ、坂道を滑っていた。

  ブログランキング・にほんブログ村へ