山も谷もない30後半Webディレクターの手日記

気が付いたら40の背中が見えるようになってきた、バツイチwebディレクターの仕事にほとんど関係ない、日常のことを綴ったり綴らなかったりするブログ

今からでも間に合う消費増税を落ち着いて迎える心構え

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ついに消費税が上がった。上がるかもなーって噂は聞いていたが、本当に上がった。ついにあがった。

 

消費税が上がるのかわからなくてついつい更新が滞ってしまった。私はガセ情報を垂れ流すことはできない性である。くだらない嘘や、しょうもない冗談、ジャパニーズジョーク、唐突なフィクションなど、文字を打ち込めば8割は事実と異なる情報を発信し、口を開けばようやく「マ、、、ママ」と発音できる、そんな34歳が私である。しかし人の生活に直結する大きな時代の変化に嘘は付けない。嘘をつくのは消費税を決めた政治家くらいだろう(ブラックジョーク)。

 

炎上という言葉が広まるから野球・宗教・政治の話はご法度と言われていた中、ついうっかり政治に触れてしまった。せっかくなので残り2つにも触れておくと、今年のペナントレースセ・リーグが巨人、パ・リーグが西武の優勝が決まった(ただの事実)、ガリレオ・ガリレイは地動説を唱えて宗教裁判にかけられた(史実)。炎上こわい。

 

いよいよ実際に上がった消費税であるが、10%というインパクトとともに今回話題なのが軽減税率である。飲食料品は8%に据え置くという制度である。店で外食すると10%だが、テイクアウトすると8%になったりとややこしい。定期購読する新聞も8%のままなのだけれど、これはまあ、政治の話になるのでもうやめよう。

 

飲食料品だがアルコールは10%、ぜいたく品だからというような説明だった。一方ノンアルコールは8%、これはアルコールの差が2%以上あるからという理解でいいだろう。ややこしいのが持ち帰りのある料理店や、イートインコーナーのあるコンビニなどである。一部ネットではイートインコーナーのあるコンビニの張り紙が話題になっていたが、明確にルールを決められている状態でないのが現状なのだろう。確かにそこかしこでパニックが巻き起こっている(と思う)(現在9/30)。

 

togetter.com

 

消費増税の度に景気の冷え込みが叫ばれる中、政府が対策として出してきたのが、キャッシュレス支払いにはポイント還元という制度である。来年春ごろまでの期間限定ながら、クレジットカード、電子マネーの支払いに限りポイントで還元するらしい。詳しいことは知らない。現金以外の支払いの場合にポイントって書かれたシールとかくれるんだろうか。シールだったら私はいらない。なくすからだ。

 

このような世紀末ばりの混乱に陥っている(と思う)(現在9/30)消費増税だが、難しく考える必要はない。そもそもの価格、9月までの価格なんて覚えているだろうか?私は覚えている自信がない。さらにいえば、毎回8%でいくらだろうって計算していただろうか。私は計算できない。もともと、いくらのものを買って、いくらの消費税がかかっていたかなど意識していなければ、消費税が勝手にあがろうと気にする必要はない。

 

唯一の不安は、10%ってものすごい計算しやすいこと。私だってすぐ計算できる。できてしまうんである。

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消費税の「軽減税率とインボイス制度」完全解説 (改訂版)

消費税の「軽減税率とインボイス制度」完全解説 (改訂版)

 

 今更である

初めての検便体験

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30代も中盤になると会社の健康診断の検査項目が増える。健保にもよると思うが私は生まれて初めて検便と対峙した。これは私と検便の戦いの歴史である。

 

健康診断は会社指定の病院に行くスタイルの会社に勤めているのため、事前に問診票やら検査キットが送られてきた。あー、尿検査は当日持っていくのねなんて思っていたら、一緒に検便キットが同封されていた。そもそも検便が検査に含まれているなんて知らなかったので、全私が騒然とした。全私が戦慄した。

 

問診票は健康診断1か月前くらいに届いていたので、当日を迎えるまでソワソワして過ごしていた。検診を目前に控えたタイミングでついに検便キットを開ける。中には、説明書、水に浮くうんこ受け取りシート2枚、検便採取キット2個が入っていた。2枚、、、2個、、、予備か。私のように30半ばにして検便童貞というのもこのご時世珍しくないのだろう、検便なんて想像するだけで失敗が目に浮かぶような高難易度の検査である。1回2回の検便素人がおいそれと簡単に収集できるようなものではないのである。

 

説明書に目をやる、診断の前1,2日で2回取って当日提出しろ。まさかのダブル検便であった。結局一度も失敗できないうえに2度もトライしなければならない。最悪同じうんこ(双子!)を2個にわけて提出する作戦も、小さい字で1回目と2回目はなるべく近い間隔でとか書いてあることで露と消えた。同じうんこ(双子)ではダメなのである。当たり前か。

 

いつうんこをとってもいいように検便キットを持ち歩くようになった。とはいえ、早すぎてはうんこが腐るし(そもそも腐ってるみたいなもんだが)、思いもよらぬ病気が見つかりかねない。なんて思っていたら前日になってしまった。もはや後には引けぬ。会社でうんこをとる。健康診断前日、私は確かに、うんこをとるために会社に行っていた。

 

普段であれば朝ひと段落したらうんこして、昼休憩終わりにうんこして、夕方もういっぱつうんこする、そんなのが私のルーティンなのだが、検便に備えて我慢に我慢を重ねる。うんこは圧縮され、固体に近い状態で出てくるだろう。水っぽいより取りやすい気がするからだ。満を持して迎えた検便トライ、1発目で優勝をねらう。便座の中に受け取りシートを敷き、うんこを待ち構える準備を整える。先におしっこを済ませておくと調子がよいぞ。

 

我慢した甲斐があって、もりもりのうんこがでてくる。さて、つまようじのような検査キットにあるつまようじのような棒で先端に付けて収納しようとパンツを下ろした間抜けな姿で立ち上がり便座の中を振り返ってのぞき込む。その瞬間、元気よく音を立てて流れはじめ、私のうんこは便器の奥へと吸い込まれていった。そういえば会社のトイレは手をかざして水洗するタイプではあるが、なぜか座って気張ってるとき、立ち上がってズボンを上げているときに勝手に流れる親切すぎるAI搭載トイレであった。世界一間抜けなお見送りである。

 

絶望に包まれた私は、いつも通りウォシュレットで流してトイレを後にした。後に友人からNOウォシュレットで尻を拭いた先に、うんこを捕まえることができるとアドバイスをもらったが、時すでに流し。渾身のうんこを振り絞った上に、翌日の診断のために食物の摂取を絶っていた私が、当日朝までにどうにかこうにかうんこを用意できたのは1個であった。

 

尿とうんこをカバンに忍ばせて通勤しているとどうにも心が不安定になる。満員電車で、危険物を保持している要注意人物と間違われたらどうしよう。なんかじろじろ見られている気がする。こいつ尿とうんこ持ち歩いてるって目で見られてる。

 

車内で異臭騒ぎを巻き起こすことなく、無事に病院に到着した。正直にうんこが逃げたので1個しか取れませんでしたと伝えたら一週間以内に再提出か、1個だけ検査するのを選べと迫られたので迷わず1個だけで検査してくれと伝えた。もう緊張してうんこするのはいやなんだ。

 

このせいで重大な病気の発見が遅れたりとかしたら、クソが!って言いながら死ぬと思う。

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ホメリーマンの修業

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ある休日の昼下がり、新宿駅前。休日だけあって、出身地、国問わず色々な人間がいる。そんなところ滅多に通ったりはしないのだが、乗り換えの都合で通らざるを得なかった。そもそも昼下がりってなんだ。上がることもあるのか。

 

常々、周りを気にして生活しているわけではないので、出歩く際、特に人混みの中なんかは伏し目がちに人と目を合わせないように歩く。このご時世、修学旅行の京都で絡んでくる学生よりも物騒な事件が多いし、視線だけで襲われるか弱い女子が多すぎ、しゃべれないのに容赦なく外国語でまくしたててくる観光客に、私とは一生交わることのないベクトルの熱心さで勧誘してくる宗教団体。無用なトラブルに巻き込まれないために日本人が身に着ける処世術の一つだ。

 

そんな完ぺきな防御に身を包んでいても、難なく突破してくる人間もいる。ぱっと見そんな攻撃力の高そうな人ではなかったが、青年に声をかけられた。

 

「〇〇〇の×××と申します(聞き取れず)。社会人ですか?」

 

ははん、どこぞの営業会社でこんなことをやらされる、と噂に聞く、誰でもいいから名刺をもらってこい修行だろうか。あいにくだが、社外の人と滅多に会うことのない私は名刺を携帯しているわけではない。おまけに今は休日、ついでにいえば私もあなたもスーツではない。さらにいえば、今は7月、君は一体何がしたいのだ、いつ入社なのだ。若い人が多そうな休日の新宿とはいえ、石を投げれば2回に1回くらいは社会人にあたってもおかしくないだろう。そんな中でなぜ私を選ぶんだね。という思いはおくびにも出さず、同意だけする。

 

「2年目ですか!?」

 

ピンポイント!ますます目的がわからなくなる。社会人2年目の人を対象にしたアンケートでもとってるのだろうか。とはいえこっちから質問しても面倒なことになりそうなので、正直に12年目と答える。実際には11年目らしいのだが、もはや誤差の範囲であるし、年齢的には12年目の学年である。留年さえしなければ。青年は一瞬暗い表情を見せて

 

「わ、若いですねえ」

 

といって去っていった。私は若いらしい。新卒2年目のピチピチ(死語)社会人、彼の目的はなんなのかわからなかったが、私は若いという他者評価だけ手に入れて帰ってきた。もしかして彼は、人によって異なる声掛けをして、ちょっとした喜びを人に振りまく、一日一善マンとかだったのかもしれない。芸能人と間違えて話しかけてしまいましたとか、日本の経済情勢が不安で知見ありそうなので聞いてみてしまいましたとか。

 

私は若いと言われても一ミリたりも喜ばないけれど。

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パンドラの箱(電子レンジ)

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一体いつまで電子レンジの話をするのか、自分はどれだけ電子レンジが好きなのか、恐ろしいものである。とはいえ、今回は電子レンジの話とは少しずれる。前回話したように電子レンジが息を引き取った後である。

 

kimura-evkitty.hatenablog.com

スタートボタンが全く反応しなくなり、すべてを悟った私は、自暴自棄になり、米は息を引き取った電子レンジに閉じ込め、考えるのをやめた。家にレンジ調理以外で食べられるものはなく、コンビニに行って簡単に食べられる食材を買ってこようという気にはなれなかった。暑いから。

 

すべてが嫌になり、考えるのが面倒くさくなっていたのに、腹は減るもので、ふと手にしたスマートフォンで禁断の出前を探し始めてしまった。一人暮らしを始めて出前を取るのは初めてである。いつもなら自分で買いに行けよ、食べに行けよ、配達料とか無駄じゃないかと思うところ、どうしたのか当時の私は出前を取ろうとしたのだ。

 

出前館にはいくつもの飲食店が入っていてすごい。和食洋食中華ピザ、牛丼釜飯寿司(和食カテゴリ)となんでも選び放題。ただ、私はもともとレトルトのカレーを温めようと思ったくらい、気持ちと口はすでにカレーだったので、カレーを探した。専門店の本格インドカレーもよかったが、弁当屋さんのカレーにひかれたのでカツカレーを注文した。

 

食べようと思ってから時間がたっているため、胃袋が暴れている。カツカレーだけでなく、そばも注文しよう。味噌汁の代わりである。カレーに味噌汁は賛否両論あると思うが、私の家庭は昔からカレーと味噌汁が出てきたものである。それでもその弁当屋は格安を売りにしてるだけあってまだ1000円弱。安いもんだなと思っていたら、配達の注文ができない。配達には最低価格というものがあり、それを超えないと配達してくれないとのことだった。五輪の選考レースかよ。

 

最低価格にはまだ、茶を濁すおつまみや茶そのものでは追いつけそうもない。日持ちしそうなサイドメニューはない。まだ夜もそこまで深くないので、この胃袋なら数時間後にまた空腹が襲ってくるかもしれない。そう思って配達の最低価格にギリギリ届くチーズハンバーグ弁当を注文した。まさかの一番の重量級である。とにかくこれで最低価格はクリア、念願の五輪出場(宅配実現)である。数十分で弁当が届き最低価格プラス配達料を支払って商品を受け取る。配達のバイトは、我が家に3人程度の人間がいてふるさと納税の肉が届いてパーティーをやっているのかと勘違いしていたかもしれないが、私は一人でこいつらを平らげようとしているのだ。

 

空腹に支配されていた私はカツカレーをあけ、ものすごい勢いで平らげる。さすが出来立て、まだまだ温かい。次いでそば。麺に袋詰めされた汁をかけるようなタイプであった。本来味噌汁の代わりと考えていたが、空腹に脳が支配された私は無心でカツカレーを平らげたので、単品でのコンタクトとなった。そばもイメージ通りツルツルっと完食。

 

さて、ハンバーグ弁当も食べるかと思ったが、手が動かない。脳が食べたくないと言っておる。しかしそれも想定の範囲内である。一体、私は一食に何人前の晩御飯を食べようとしていたのか。このハンバーグ弁当は夜食にとっておこう、ということで録りためていたテレビ番組などをみて休日の夜を過ごしていたのだが、だめだ。全然お腹が減らない。空腹はやってこない。

 

仕方ないので朝ごはんに回そう。朝からチーズハンバーグ弁当とはなかなかにヘビーであるが、逆に高貴ともいえる。自分が貴族になったと思って朝からチーズハンバーグを食そう。翌朝、食卓に並ぶチーズハンバーグ弁当。自分で置いておいただけだが。弁当の蓋を開け、米を一口。冷たい。メインのハンバーグはというと、とろけたチーズが再度固まり、動きを封じられたモンスターみたいになっている。こんなもの食えたものではない、電子レンジで温めよう。

 

電子レンジの扉を開けると、前日炊かれるはずだった先客の米が・・・。

 

半日で2度電子レンジの故障に気づかされるとは。仕方なく冷たいままの弁当を食べられるだけ食べて、他は断腸の思いで廃棄した。私は食材ロスには心を痛めているのだが、これ以上は私のお腹が傷む可能性があるので、申し訳ない。生ごみは電子レンジよりはやく弔ったので、許してほしい。

 

「レンジをゴミ捨て場に連れてって」

 

数日後、そんな声に指示され、電子レンジを処ぶ、送り出す準備のため、扉を開けると閉じ込められていた米に再び出会う。ああ、お前ここにいたのか。完全にかくれんぼで見つけ忘れたけど気づかれないポジションの米だったが、水に浸けていたためか発酵がすすんでいるのか酸っぱい匂いが若干した。お酒ってこう造るのかもしれない。飲んでみる勇気はなかった。お腹が傷む可能性しかないので。

 

電子レンジについては一生分語った

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シャープ スチームオーブン ヘルシオ(HEALSIO) 18L 1段調理 レッド AX-CA400-R

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呼吸を止めて1秒あなた真剣な目をした電子レンジ

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先日電子レンジと私の蜜月の関係について語るに終始してしまったため、今回電子レンジがどうやって息絶えたのか説明するまでに至らなかった。ためらいはあるものの、今回電子レンジの死亡症状を公開することでこれ以上の悲しみを生まないことができるのなら本望である。

 

kimura-evkitty.hatenablog.com

 

それには私が電子レンジをどのように利用していたか語る必要がある。よく考えると、まったく必要はないんだが、書きたくなったので書く。そうして症状についてまた書けなくなるのかもしれない。

 

最近は100円ショップなどで電子レンジで簡単調理の道具が売られている。料理のできない私は、そのほとんどを購入しちゃんと使っていた。まず、米が炊ける。決まった分量をいれそこで米を研ぎ、水を適当に入れる。1合であれば10分程度あたためれば米がきちんと炊けているのだ。最初は米を研ぎ、すぐに電子レンジで温めたのだが、米に芯が残ったようなまずいご飯が炊きあがった。米研ぎが甘かったかなと思ったが、いくら私が料理できなくても米くらい研げる。説明書には米を研いだ後しばらく水に浸けておいておくと書いてあった。いくらお腹が空いていても、空腹で家電製品を口にしちゃいそうでも、水に浸す待ち時間をとったほうが結果おいしいご飯にありつけるのだ。

 

浸ける時間は15分~30分とのことだった。季節によって調整してください、らしい。どういうことだろうか。夏だから暑いので短い方、15分!冬は寒いから長めの30分とかあるのだろうか。いや、逆に夏は湿気が多いので長めの30分、冬は雪が降るかもしれないから短めの15分なのだろうか。まったく意味が分からないが。そうなると料理のできない私の選択肢は常に22分くらいに落ち着いていた。回数を重ねるにしたがって上手に炊けるようになったと思う。炊いた容器にそのままレトルトのカレーなどをぶち込んで食せば、洗い物も少なくて済む。

 

続いて活用しているのはパスタをゆでる箱である。塩を少々入れた器に面をいれてレンジでチン。とりだしたら蓋をして湯切りをして出来上がる、なんともお手軽な道具である。こいつは結構昔からあるので、10年前からずっと使っている。ゆでた容器に市販のパスタソースをそのままぶっかければ洗い物は少なくて済む。四角い皿でパスタを食べると頭が変になりそうだが。

 

そして最近デビューしたのがラーメンを作る道具である。水に袋麺をいれて、お好みの具材、生卵などを入れてレンジでチン。出来上がりについていた粉末スープをかければラーメンの出来上がりである。生卵はつまようじなどさして穴をあけておかないと爆発する。爆発するとレンジ内に卵が飛び散るので悲惨である。この道具自体ドンブリのような形状をしているのでそのまま食べるのが普通であり、洗い物は少なくて済む。

 

電子レンジが帰らぬ人ととなった時も米を炊こうとしていた。お腹が空いていた私は初の2合炊きにトライ。腹は空いていても水に浸す手間はサボれない。きっかり22分、ただし初めての2合ということもあり、30分にトライしてみた。30分後、水を含んだ米はおいしくなる準備をしていた。時間を設定してスタートボタンを押す、スタートボタンを、押、お、えっ、押せない。正確には押せるのだが押しても反応しない。電子レンジはコースの選択から時間、温度の設定まですべてボタンを押すタイプだった。温度も時間も際限なく増やせるのに、スタートだけはできない。

 

この世で一番静かに電子レンジが壊れた瞬間だった。目は開いている、髪の毛も伸びる、なのに心臓だけ動いてない、そんな電子レンジ。液晶も映る、外傷もない、それなのに死んでる電子レンジ。

 

きれいな体してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで。とポツリつぶやき電子レンジを見送った。

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幼馴染の電子レンジとの死別

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私が両親よりも(筋肉よりも)(サガミオリジナルよりも)信頼しているのが電子レンジである。現代科学の申し子、四角いでんじろう先生、松岡修造、そんな言葉がぴったりな便利な箱である。

 

初めて一人暮らしをした15年ほど前、ちょうど出戻りした知り合いの娘さんから電子レンジを譲り受けた。思えば電子レンジ以外にも、洗濯機、冷蔵庫はちょうど結婚した知り合いにもらったし、食器棚、炊飯器ももはや知り合いでもない人から人づてでもらった。買った電化製品なんてなかったかもしれない。そして電子レンジは一人暮らし以来10年以上、料理もできない、コンビニで弁当を温めてもらえない私を支えてくれた。引っ越ししても結婚してもこいつはずっとついてきてくれた。他の電化製品はことごとく処分された。

 

私が家庭の事情で実家に戻る際にも、唯一残されていた電子レンジは一緒に出戻った。ちょうど実家の電子レンジの調子が悪く、気合が入りすぎて必要以上に温めてしまうなどの傍若無人な態度だったということで、出戻り道具としての電子レンジは重宝された。

 

それから1年後、再びの上京(埼玉だけど)の際にはさすがに現役で働いている電子レンジをかっさらっていくのは忍びないので引っ越してしばらくしたら買おうと思っていたら、元祖父母の家で今空き家に置きっぱなしになっていて、父親が会社の休憩室に持ち込んで勝手に使っていて、もう使わなくなった電子レンジを届けてくれた。引っ越して最初に買う電化製品は当然電子レンジと思っていたので、30超えた息子ながらラッキーてなもんではしゃいだものである。おかげで、それ以外の必要家電製品をそろえる気力がなく、洗濯機、テレビ、冷蔵庫とそろったのは引っ越しから2か月は経過していたと思う。

 

年末に実家に帰った際に、なぜか私の電子レンジがなくなっていた。私の知らないレンジがそこにいた。私の代わりに我が物顔でいた。わけをきくと、1児と1胎児の父である弟が、家の電子レンジが壊れたからと持っていったらしい。兄弟で電子レンジの取り合いである。タッチかよ。タッチだったらだらしない兄が生き残って、弟は子供を助けて交通事故で死ぬけど。幼馴染の電子レンジは実は昔から私を選んでたんだが。

 

頻度的にはスマホの充電器なみに活躍していた我が家の電子レンジ。そんな電子レンジが突然壊れた。奇しくも実家に帰って救援物資(レンジでご飯とか)をもらい帰宅した夜だった。おなじみの電子レンジ調理を行おうとしたタイミングだった。その夜は家から出たくなくて初めて出前館で弁当を頼んだ。配達してくれる料金になるために2.5人前注文した結果、食べきれず朝ごはんに回したら、冷たかったので温めようとしたときに再度電子レンジの死亡に気が付いた。半日で2度レンジの死に気づかされる。

 

とはいえ電子レンジが使えないとセミと同じくらいの寿命な私は、とりあえずこいつの処ぶ、弔い方法を検索する。洗濯機やら冷蔵庫を処分した時に売れるかと思ったら逆に金とられた記憶がよぎる。電子レンジは大型家電には分類されないらしく、私の地域では燃えないゴミ扱いらしい。ビニール袋にいれてそのまま捨ててくれと。葬儀の規模ではない、心から偲ぶ気持ちがあるかどうかではあるが、お金かからず対応できるにこしたことはない。

 

とはいえ、父の実家で数年程度前からとはいえ使っていた電子レンジである。息絶えたこと、私が喪主を務めることを父に告げる。父はそっけなく了解とだけ返事する。

 

数時間後、再度父からの連絡

使っていない電子レンジがあるので送れるけどどうする?

実家のまわりにはどんだけ電子レンジがあふれてるんだ。

 

自分で電子レンジを買うことは生涯なさそうである。

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傘を持つことで凶暴性を持つ人間の心理を考察

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季節柄傘を持って出歩くことが多い。傘という武器を手にしたことによって物騒な事件も起きているので気を付けてほしい。

 

なぜこのような事件が起きるのか、自分なりに考察してみたので次の学会で発表する論文の概要を紹介しようと思う。何の学会で発表すればいいのか、そもそもただのサラリーマンが学会に呼ばれたり出席することがあるのかは甚だ疑問ではあるが、傘による被害者がこれ以上でないために自分が何をなすべきか考えた結果、こうして立ち上がることにしたのだ。

 

まず、傘を手にすると多くの少年がそうであるように、自然とアバンストラッシュの構えをとる。これは幼少期の記憶が体に染みついていて、仕方のないことである。子供の頃であれば、道で拾った枝などで勇者の剣技を披露することができるが、大人が道端で枝を拾ったらそれは二宮金次郎に間違われかねない。大人がアバンストラッシュを放つことができるのは、傘を持っている時だけなのだ。もちろん雨が降っている場合には傘を開いているので技は出せない。開いている傘でトライすると剣はおちょこに早変わりである。

 

このアバンストラッシュで事件が起きることはあまりない。なぜなら傘を握っているあなたは勇者だから。勇者は魔物に対してのみ剣を振るう、この現代社会、魔物は人間の心の中にいるので、剣で魔物に直接切りつけることはできない。あなたの心のイオナズンがきっと魔物を倒すのである。

 

傘で目をつくような事件が起きる背景にあるのは、傘を握っていて呼び起こされるのが幼少期の記憶でなく、もっと昔の狩猟民族の血が呼び起こされる起きるからである。槍をもってマンモスを追いかけていた遠い祖先の記憶、それが呼び起こされて攻撃的になることで件の事件などが起きてしまうのだと容易に想像ができる。傘をやり投げのやりのように持っていたらそいつはもう狩猟民族になりきっている。危険なので近づかないようにしよう。

 

傘を持つ人はみんなプロゴルファー気分になってほしい。そうすれば世界はもう少し平和になる気がする。ただしパター限定だ、ドライバーみたいに振り回したらまた事件になる。

 

一時のタイガーウッズみたいにはならないでほしい

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