山も谷もない30後半Webディレクターの手日記

気が付いたら40の背中が見えるようになってきた、バツイチwebディレクターの仕事にほとんど関係ない、日常のことを綴ったり綴らなかったりするブログ

初めての検便体験

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30代も中盤になると会社の健康診断の検査項目が増える。健保にもよると思うが私は生まれて初めて検便と対峙した。これは私と検便の戦いの歴史である。

 

健康診断は会社指定の病院に行くスタイルの会社に勤めているのため、事前に問診票やら検査キットが送られてきた。あー、尿検査は当日持っていくのねなんて思っていたら、一緒に検便キットが同封されていた。そもそも検便が検査に含まれているなんて知らなかったので、全私が騒然とした。全私が戦慄した。

 

問診票は健康診断1か月前くらいに届いていたので、当日を迎えるまでソワソワして過ごしていた。検診を目前に控えたタイミングでついに検便キットを開ける。中には、説明書、水に浮くうんこ受け取りシート2枚、検便採取キット2個が入っていた。2枚、、、2個、、、予備か。私のように30半ばにして検便童貞というのもこのご時世珍しくないのだろう、検便なんて想像するだけで失敗が目に浮かぶような高難易度の検査である。1回2回の検便素人がおいそれと簡単に収集できるようなものではないのである。

 

説明書に目をやる、診断の前1,2日で2回取って当日提出しろ。まさかのダブル検便であった。結局一度も失敗できないうえに2度もトライしなければならない。最悪同じうんこ(双子!)を2個にわけて提出する作戦も、小さい字で1回目と2回目はなるべく近い間隔でとか書いてあることで露と消えた。同じうんこ(双子)ではダメなのである。当たり前か。

 

いつうんこをとってもいいように検便キットを持ち歩くようになった。とはいえ、早すぎてはうんこが腐るし(そもそも腐ってるみたいなもんだが)、思いもよらぬ病気が見つかりかねない。なんて思っていたら前日になってしまった。もはや後には引けぬ。会社でうんこをとる。健康診断前日、私は確かに、うんこをとるために会社に行っていた。

 

普段であれば朝ひと段落したらうんこして、昼休憩終わりにうんこして、夕方もういっぱつうんこする、そんなのが私のルーティンなのだが、検便に備えて我慢に我慢を重ねる。うんこは圧縮され、固体に近い状態で出てくるだろう。水っぽいより取りやすい気がするからだ。満を持して迎えた検便トライ、1発目で優勝をねらう。便座の中に受け取りシートを敷き、うんこを待ち構える準備を整える。先におしっこを済ませておくと調子がよいぞ。

 

我慢した甲斐があって、もりもりのうんこがでてくる。さて、つまようじのような検査キットにあるつまようじのような棒で先端に付けて収納しようとパンツを下ろした間抜けな姿で立ち上がり便座の中を振り返ってのぞき込む。その瞬間、元気よく音を立てて流れはじめ、私のうんこは便器の奥へと吸い込まれていった。そういえば会社のトイレは手をかざして水洗するタイプではあるが、なぜか座って気張ってるとき、立ち上がってズボンを上げているときに勝手に流れる親切すぎるAI搭載トイレであった。世界一間抜けなお見送りである。

 

絶望に包まれた私は、いつも通りウォシュレットで流してトイレを後にした。後に友人からNOウォシュレットで尻を拭いた先に、うんこを捕まえることができるとアドバイスをもらったが、時すでに流し。渾身のうんこを振り絞った上に、翌日の診断のために食物の摂取を絶っていた私が、当日朝までにどうにかこうにかうんこを用意できたのは1個であった。

 

尿とうんこをカバンに忍ばせて通勤しているとどうにも心が不安定になる。満員電車で、危険物を保持している要注意人物と間違われたらどうしよう。なんかじろじろ見られている気がする。こいつ尿とうんこ持ち歩いてるって目で見られてる。

 

車内で異臭騒ぎを巻き起こすことなく、無事に病院に到着した。正直にうんこが逃げたので1個しか取れませんでしたと伝えたら一週間以内に再提出か、1個だけ検査するのを選べと迫られたので迷わず1個だけで検査してくれと伝えた。もう緊張してうんこするのはいやなんだ。

 

このせいで重大な病気の発見が遅れたりとかしたら、クソが!って言いながら死ぬと思う。

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