山も谷もない30後半Webディレクターの手日記

気が付いたら40の背中が見えるようになってきた、バツイチwebディレクターの仕事にほとんど関係ない、日常のことを綴ったり綴らなかったりするブログ

10年前にマルチ商法みたいなのに勧誘された話を思い出す

中学の同級生から突然呼び出された。最後に会ったのは1年半くらい前。お互い地元に帰省していたので、昼間飲みに行った気がする。私は帰省というより寄生した出戻り息子ではあったが。家も近所で小1からの付き合いではあるが、自分が遠方の高校に入学したことによって疎遠になっていた。その前に会ったのもさらに2,3年さかのぼるし、数年に一回会うような関係である。

 

その友人が特別というわけでもなく、同じ中学出身者が一人もいない高校に飛び込んだ私は、地元のコミュニティからどんどんと遠ざかっていった。友人は疎遠とはいえ私にとって数少ない地元つながりの接点ではあった。二人して上京してからは、自分よりも友人よりも親の方が同級生の動向を把握していた。誰々が結婚しただの、どこどこに就職しただの、どこでバイトしてるだの、井上公造かよ。

 

とはいえ急に会おうと言ってくる知人には注意が必要だろう。金の無心をされたり(私もないのに)、宗教を勧めたり(人はみなどうせ死ぬのに)、ビジネスに誘ったり(会社員もろくにできないのに)してくる。現に10年以上前、就職活動中に別の中学の同級生にビジネスの勧誘をうけたことがあった。

 

その時も留年が決まり実家から都内の大学に通っていた(考えれば考えるほど、私は学習能力なく失敗を繰り返している)。中学卒業後は成人式で会ったくらいの関係だった友人に突然呼び出されたのは秋葉原だった、もしかしたら東京駅かも。どっちでもいいが群馬から出てきた就職活動中の私を友人は駅の改札で出迎えてくれた。留年もせず、すでに就職も決まっていたであろうに友人もスーツだった。スーツっていうかホストみたいに見えた。

 

友人に連れられて行ったのは素人目にも高級とわかるホテルの上の方のカフェ?ラウンジ?みたいなところだった。おいおい、あんなにサッカーボールしか追いかけてなかった田舎者がなんだってこんなところに、なんて軽口を叩いてたら、通された席に先客がいた。

 

おやおや、久しぶりの再会、積もる話もあるだろうにと思っていたら、なんだね、婚約者でも紹介してくれるのかい?ちょっとゴツめの男だけど。

 

友人よりもさらに上物にみえるスーツ、腕には高そう(重そう)な腕時計。いかにも、いかにもな風貌の、ビジネスマンの向かいに座らされる。友人はビジネスマンの隣にスタンバイした。男は優雅にコーヒーを飲んでいる、私はメニューを一瞥しブレンドコーヒーの値段に声を上げそうになる。2,000円。高校生時代喫茶店で働いていた自分にはブレンドの意味がわかる。決して希少なとか高級なという意味はない。バイト先では一番高級なコーヒーだって600円程度だった。その3倍超。標高によって値段て決まるんだっけ。いろんなことを考えたが、無意味だった。雰囲気に飲まれただけで、注文は?と聞かれることはなかった。2,000円のコーヒーは飲めなかった。

 

もう10年以上昔の話なので、細部まで記憶があるわけではないが思い出していこう。まだタブレットが復旧していない時代だったため、男は紙にグラフを書いて説明してきた。「これからの日本で年齢が上がるにつれちゃんと給料が上がっていくと思う?ずっと同じかむしろ下がっていくんだよ」なるほど、今でこそ当たり前のいわゆる年功序列型賃金の崩壊について説明してくれた。「でも家庭を持ったり、家を建てたりしてかかるお金はもっと必要になる」「どうする?」時代が時代なら迷わず、今でしょ!って言いそうなものだが、当時は林先生も一予備校講師である。

 

「答えは、会社にたよらないでお金を稼ぐしかないよね」そんな宣伝文句だったと思う。今聞くと、今よく目にする耳にする話とそっくりである。先見の明がある男だったのだと思うし、だからこそ成功したんだろう。知らないけど。

 

就職活動中だったこともあり、「就職どうするの?将来何になるの?」と聞かれた。私は1クールで将来の夢が変わる男として有名なので、迷わず作家と答えた。「作家、かぁ・・」男がこの日唯一見せた狼狽であった。「作家は頑張って目指してもらうとして」と一蹴され説明は続く。

 

このビジネスは多くの店で特典を得られるポイントカードの会員を増やすというものであった。どの店で使える、貯まるのか全く記憶にない。まだなくってこれから爆発的に広まる、だから今会員になっておくと得だみたいなことは言われた気がする。だから会員を増やすとお金がもらえ、会員になった人が別の会員を増やすと私にさらにお金がもらえるらしい。図にするとこんな感じ。

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あー、見たことあるやつだ。とはいえ、ポイントカードの会員増やすって個人情報集めるってことなのか、カード会員なんて無料が当たり前のこのご時世どうやって彼らは儲けるのか。

 

「最初に会員になる時に、新規会員入会用のカード張り付け済申し込み用紙の印刷代とか困った時のフォローとかで20万円かかるんだけど、そんなの4,5人会員増やせばすぐ返せるから」

 

家でも印刷できそうな紙に名前を書くところが空欄になっているカードが貼りついている。家電量販店でバイトしてるときに配ってたものとそっくりである。そこからなんとなく適当に質問を出した。別の仕事しながらできるんですか、その紙がなくなったらまたお金かかるんですか、Tポイントカードじゃないんですか、とかまあ質問しておいてなんだけど一個も覚えていない。

 

小一時間くらい話を聞いて、よかったら考えてみて、と言われラウンジを後にした。帰りも友人に送ってもらう。友人は何も疑っていないようで、「もう少し慣れてきたら、俺もあの説明をする役になれる」と目をキラキラさせて語っていた。私はそれが眩しくて見ていられなくて、泣きそうになりながら駅で別れて帰った。コーヒーもごちそうしてくれないようなビジネスに参加はしない。

 

そんなことを思い出しながら中学時代の友人にあったが、先客もおらず、最終的に今度新宿二丁目のお互いのなじみの店を案内し合おうという話でわかれた。私には2,000円のコーヒーよりも4,000円のセット料金が合っている。

 

お互いできるとは程遠い学生みたいな恰好をしていた

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マリオブラザーズという兄弟

世界一有名な兄弟といえば、マリオ兄弟、いやマリオブラザーズであろう。異論は認めない。

 

Nintendo Switchで新作が出るということでプロモーションを熱心にやっていてテレビCMをよく見かける。CMを見ていて子どものころからなんか胸に抱えていたモヤモヤの原因がわかったのでここに記す。

 

日本で有名な兄弟といえば、若貴兄弟、荻原兄弟、中川家、ミキ・・・。もう言いたいことの8割は伝わっているだろう、みんな名字である。一番最初に例外の若貴兄弟をあげたのが悔やまれるが。兄弟だけでなく、女子の姉妹についても同様である。レスリンパワハラ問題でおなじみ伊調姉妹、単純にかわいい広瀬アリス、すず姉妹。名前を入れようが、メインは名字である。若貴兄弟だって実際のところ二人とも相撲協会から足を洗っているので、(花田)若(勝)貴(光司)兄弟、間違っても兄弟どちらかの名前を使うことはない。

 

マリオの弟といえば、言わずと知れたルイージである。赤のマリオに対して緑のルイージ、兄より背が高くてやせ型。世に出たのは兄より遅かったので知名度もイマイチ、たまに主役になったかと思えばビビってばかり。そんな扱いの最たるものが「マリオ兄弟」「マリオブラザーズ」という呼び方である。

 

ルイージマンション -3DS

ルイージマンション -3DS

 

 

 

これ日本で考えたら、若乃花兄弟、健司兄弟、剛兄弟、昴生兄弟、一応すべて兄を書いてみたが、まったく想像がつかない。一体なんの選手なのか、芸人なのかわからない(相撲以外)。世の中の弟という弟が、妹という妹が暴動を起こしても不思議ではない。私は兄という立場だが、そんな扱いをうけたら二子以降がかわいそうでならない。スポーツの世界では比較的弟の方がいい成績を残したりするという話もあるのに(そのくせ荻原兄弟を例に出したことは申し訳ないと思う)。

 

日本だからこんな違和感があるのかと思って世界を見渡す。

 

おそらく世界で二番目に有名な兄弟はライト兄弟だろう。異論は認める。このライトは名字だと信じたい。アメリカ人のようなので、なんちゃら・ライトとかんちゃら・ライトの兄弟なはずである。これがライトが兄で弟がレフトとかだと二人の親のユーモアを呪う。調べたところライトは名字だったようで安心した。やはり「名字+兄弟」の安心感はすばらしい。

 

ただし、とたんに個人の顔とか功績、ファーストネームすらも全く覚えていないことに気づく。

 

にしても世界もファミリーネームだった!マリオ兄弟が異常なんだ。

 

また、2015年9月に開催されたイベント「スーパーマリオ30祭」の壇上では宮本茂は「本当のマリオの名前はマリオ・マリオなんです」と発言していたが、後に否定した。

 

後に否定したけど、これだったら納得がいく。マリオ・マリオ、ルイージ・マリオ。マリオについてはゴリラ・ゴリラみたいなゴリラの学名みたいになってるけど、これならルイージも浮かばれるというものである。がんばれルイージ、負けるなルイージ

 

多くのアスリート兄弟のようにリアルで弟に社会的に敗北している兄からのエールである。

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New スーパーマリオブラザーズ U デラックス -Switch
 

 

2019年一番運のいい男

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2019年の全体運1位 いて座!!!
そして1年のうち一番いい日が明日!!!!!

昨日同じ誕生日の同僚女性から突然チャットで報告を得る。画像から察するに女性誌の新年の企画にありがちな「2019年の運勢大予想」かなにかからの引用だろう。会話の内容よりもビックリマークの多さにテンションと勢いと頭の悪さを感じる。

 

ようやく内容の咀嚼に入る。そうか、いて座の私は今年一番運勢がよくて、なかでも今日は1年のうちで一番運勢がいい日なのか。日本人を12程度の分類にしてしまう乱暴さから信憑性はしれているが、運がいいといわれて悪い気はしない。

 

今日は一目ぼれしたりされたり、勇気を出しての告白で結ばれる・・・。

 

女性誌にありがちな恋愛方面に特化した内容なので、金運、仕事運、健康運等は全体運に任せて(信じて)(なんせ1位だから)、今日何が起きるのか、オラわくわくすっぞ。

 

(現在13時過ぎ)

 

一目ぼれということは、面識のない人、初対面の人に恋心を抱くのだと思うが、本日新入社員が入ってくるという情報はない。今朝は洗面所工事のため会社に遅刻してるのだが、昼間の時間帯とあって電車はガラガラだ。ガラガラな分、まわりの人間を観察できる。一目ぼれのタイミングは満員電車よりもゆとりのある昼下がりの電車の方がロマンチックだろう。

 

λ。。。

 

 

🏠λ。。。。。。

 

 

 

何もなく帰宅した。どこに出会いが転がっているかわからないので、私は帰宅電車内はスマホも開かずまばたきも我慢する構えで過ごしていたが、惚れられるどころか怪しい人として距離を置かれる勢いだった。まだあきらめてはいけない。一目ぼれは今日だとしても告白が今日とは限らない。(1/23に)一目見た時から好きでした。という告白がくるかもしれない。

 

とはいえ、何かしらの感情が芽生えるのはただ通り過ぎたような関係よりは目が合ったり、会話を交わしたり、お釣りを渡すときに触れあったりするほうが可能性があがるはずであろう。残念ながら工事より遅刻した私は本日店舗にて何かしらを購入はせず、自動販売機で水を買うにとどまっている。対人接触回数が極端に少なかった。

 

とすると、私の今日の初コンタクト相手は、洗面所工事に来てくれたおじさんだけである。おじさんは前回ちらっとみて部品取り寄せないとだわ、と言って3分で帰っていったおじさんと違い、どことなく親切に感じた。洗面所使えなかった期間のことを案じて、手際よくシャワーヘッドとホースを交換していった。嵐のような10分であった。やだ、なんかこわい、自分は何を言い出しているのだろう。

 

そういえば同僚から追加でチャットが来ていた

 

がんばれ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

何をだ。あとそのビックリマークやめろ。

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2019年版 純正運命学会 運勢暦

2019年版 純正運命学会 運勢暦

 

 

インフルエンザに強い男

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冬の風物詩となって久しいインフルエンザ。この季節の冷え込みと乾燥とあいまって毎年大流行となる。学校では次々に学級閉鎖となり、病院には患者が押し寄せ、本当にバイオハザードみたいなな状況になるところもあるだろう。注意されたい。

 

私は毎年のように予防接種を受け、強靭な肉体と精神力でインフルエンザの脅威をはねのけている。ご察しの通り強靭な肉体も精神力も実際のところは持ち合わせていない。あるのは愚直なまでの会社への忠誠心と社畜魂。というのも言葉を選びすぎている気がする。ことなかれ主義代表、波風立てて目立ちたくない精神でもって、インフルエンザの方に哀れまれてお引き取りいただいている。

 

ただ、会社では今までにない勢いで部内、プロジェクト内に猛威を振るっている。今やMTGの冒頭に被害報告が恒例になっている。ゴジラ特別対策本部かよ。正しくは「巨大不明生物特設災害対策本部巨災対」らしい。

 

年明けから息を潜めながら私の近くへ忍び寄ってきた。先週同じチームで産休育休明けの後輩の子どもがインフルった。看病で休むことになったが、その時点で嫌な予感はしていた。案の定彼女は確定もらいインフルで休みを余儀なくされた。そして昨日早退したメンバーも本日インフル判定となり今週を棒に振った。

 

部は違うが同じプロジェクトに携わっている15人くらいのチームがいるのだが、みな顔色がよくない。数人はすでに被害にあっているようだった。

 

これらの人間が私の半径7メートル四方に散らばっている。人が倒れていく様を俯瞰してみたらオセロのようだろうなと勝手に思っていた。発症した2人に挟まれていた人間が次の日にインフル判定を食らった様子など、まさに黒にひっくり返された白である。

 

私もここ数年罹患したことはないとはいえ、予防接種を受けたとはいえ、予防接種した人間も倒れ、学生時代からやられたことがない人間も朽ちている現状、私も楽観視はできない。挟まれたら否応なく黒くひっくり返ってしまうかもしれない。

 

一筋の光明があるとすれば、半径7メートル四方とか言ってるけど、私のデスクは紛うことなく窓際、円の中心だとすると人は四半円、90度の中心角をもつ扇形にしか存在しない。オセロでいうところの角である。

 

ひっくり返りようがない。

 

今年もインフルエンザに勝てそうです

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3歳児の小悪魔

先日娘と出かけていた時のことである。何度も言うが私は家庭の事情で月に2,3回、休日に娘に会うような生活を送っている。現在3歳、いつまで会ってくれるのかはわからない。

 

定期的にあっているのでちゃんと「パパ」と呼ばれているし、懐いてはいる、と思う。だいたいどこかに出かけて遊んでご飯を食べて夕方送り届けて終わる。途中でガチャガチャを見かければやりたがり、お店で使い道の全く思い浮かばないアイテムを買いたがる。その度に買ってあげたい気持ちはやまやまではあるが、その結果送り届けた後にネチネチ言われる事を想像し、一日に2アイテム以上は申し訳ないが買えないと諭している。

 

その日は近所の大きな図書館と公園に出かけた。オサレなカフェでランチにした。娘は小食だが、食べたいパンをあれこれ選び、私はどうせ娘が食べきれない分を食べることになるので特に選ばない。まだ自分の胃袋と食欲の距離感が測れていない、ほほえましい。

 

休日の昼時、そんな広くはないカフェは満席とまではいかないが人が多かった。子供用の固定できる椅子に娘を座らせて食事をとる。さすがに自分で選んだだけあってよく食べる。余談だが娘は調味料というかかかっているソースの類が嫌いである。エビフライは好きだがタルタルソースは嫌い、ハンバーグやオムライスは好きだがケチャップがかかっていると食べない、素材そのものの味を味わいたいのだと思う。

 

子供とは声のコントロールができない生き物である。会話の内容にかかわらず叫ぶような声で「チンチン」と発するときもある。その時ばかりはさすがに私のDNAを呪わずにはいられない。比較的落ち着いた雰囲気のカフェで娘は「私に会えてうれしい?」と大声で聞いてきた。回りの数人がこちらをハッと振返った気がした。

 

単純に大きな声に反応して目線を向けた人もいるかもしれないが、会話の中身を考えてしまった人も少なからずいるとはずだ。よくある家庭の休日、日頃母親に任せてばかりの父親が子供を連れてお出かけ、かと思っていたら普段滅多に会えない父親と娘、単身赴任か塀の中に入ってたか、なんらかの事情が垣間見える。

 

考えすぎかもしれないが、それにしたって小悪魔みたいな女である。大衆の面前で「会えてうれしい(だろ、この下僕)?」なんてなことを言われてしまうのである。実際うれしくなってガチャガチャを2回やらせてしまったのだけれど。

 

そしてまた、ネチネチ怒られた。

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賃貸物件で水漏れが起きた時に一切役に立たない話

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あっという間に通常営業である。

無理して毎日更新でもしようものならすぐに息切れ、マラソン大会の最初だけ目立とうとする身の程知らずになるのは目に見えていたのだ。息切れしたところで通常営業なのでできるタイミングあれば更新は続けていこう。毒にも薬にもならない内容に変わりはないが。

 

ある朝出勤前の洗面所で水漏れを目撃した。水漏れ。30数年間日本人をやってきて、実は初めて直面した。水漏れ。尿漏れはするけど。

 

独立洗面台の足元から水が染み出していた。顔洗った時に派手にこぼしたのかと思ってもそんな形跡はない。漏れ伝ったのかと思ってもそんな筋道はない。床から水が湧き出しているのだ。都道府県には2,3、名水と呼ばれる湧き水があるそうなので、その一つが我が家から出たのか。はたまた温泉が湧き出てしまったのでこれから温泉旅館を営もうか。ついに石油を掘り当ててしまったので、石油王かしら。2階の一室の住人だけど。

 

などと考える間もなく、急いでトイレットペーパーで湧き水を拭き、洗面台下の収納を確認するとそこは軽い水たまり。買ったばかりの電気カミソリと鼻毛カッターが危なかった。すべての荷物を取り出して水たまりを拭った。とりあえず湧き出てる水は去ったが、この水が結局どこから来たのか謎である。

 

こうしたトラブルの時に一番困るのが住民同士のいざこざである。私の湧き出した水が下に染み出し、階下の部屋に雨を降らせる。レインメーカー。訴訟問題とかになったらどうしよう、まだ引っ越したばかりなのに。

 

こういう時のCMを思い出すと水道トラブル5000円、トイレのトラブル8000円である。電話番号は不思議と覚えてないけど。

 

自分のミスで水が漏れたとか、自分のうんこでトイレが詰まったとかなら渋々払うが、突然の水漏れでお金は払いたくない。だいたい気の弱い自分は5000円で済まされない自信がある。

 

管理会社に連絡する。困った時の管理会社である。思えば何か起きて大家さんや管理会社に連絡したこともほとんどなかった。初めての一人暮らしの時なんてユニットバスの換気扇が戦力1/10くらいに弱くなったのに1年くらい使い続けたと思う。もはや換気扇というかちょっとした音姫でしかなかった。

 

大手不動産屋の関連会社が管理しているのだが電話が全然つながらない。どんだけ詰まらせたり漏らしたりした人がいるのかと日本を呪った。仕方ないのでインターネットで登録していたお部屋ページみたいなところからヘルプミーと冒頭の写真を付けて送ってみた。完全に水道がお漏らししてるので危機感が伝わるだろう。水道を使わないととりあえずあんまり漏れないのでわざと水を流してホース部分から水を漏れさせたところを写真に収めたのは決してねつ造ではない。

 

管理会社から折り返しの連絡があった。今すぐ来てくれるのかと思ったら、週末いくよ、とのこと。緊急性なしと判断された。自分でも使わないなら使わないでなんとかなるかなと思い始めてた。

 

我が家には水回りが、洗面所の他、トイレ、風呂、キッチンとある。洗面所が使えなくなっても風呂とキッチンがあるしなんとかなるだろう、と思って数日過ごした。過ごした結果わかったのは、なんとかなるということだった。洗面、歯磨きなどは風呂で済ませられるし、この時期大切な帰宅時の手洗いうがいも風呂で済ませられる。これがキッチンだとそうはいかない。食器も野菜も米も風呂や洗面所で洗うと食欲が失せる。ましてやトイレや風呂場の水で米を炊いたらお百姓さんに怒られようがまずい気がして炊飯器ごと投げ捨てたい衝動にかられる気がする。

 

トイレが使えなくなった場合はどうだろうと思ったが、おしっこはなんだかんだでいける気がする。ついおしっこしたくなっちゃうし。うんこはちょっと微妙だけど、アイドルと同じくうんこしない人であれば問題ない。うんこしなかったら問題ないけど、うんこもなんとかなる気はする。常に下痢みたいなうんこして、ちょっと茶色い水をたまに流すくらいどうってことないかもしれない。流れる先が下水とか汚水とかに分かれてるかどうかを全く理解していないので、環境にどうとか他人にどうとかいう意見はしらないし耳を傾けないが、多分、生活できる。最悪、うんこは絶対に家ではしないという強い心を持てばいいだけである。事実、私も最初の一人暮らしの時に家にウオシュレットがなく、徒歩数秒のパチンコやでうんこしていた。おかげで家賃が毎月数万上がっていた気がする。そうした気持ちさえあれば、水回りがキッチンと風呂のみでも生きていける。

 

今でいうユニットバスの始まりである。

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甥っ子狂騒曲

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何にもないと言った舌の根も乾かぬうちに申し訳ないのだが(このブログでは翌日は奇跡である)、いや謝る必要もないのだが(私はすいませんが口癖である)、年末年始の帰省で甥っ子と会うというイベントがあった。

 

甥っ子は1歳そこそこという経歴で、前回あったのは1歳ちょうどの晴れ舞台だった。当時はつかまり立ちがやっとで移動手段はもっぱら四つん這いになって動くくらいだったのだが、すっかり大きくなり二足歩行で家の中を所狭しと歩き回っていた。特に台所が気になるようで台所に入っては誰かに連れ戻されていた。台所にエロ本でも落ちてたんだろうか。コントのようだった。

 

まだ意味のわかる会話は出来ないが何かしらの言葉を発するようになっていた。知能レベルが幼児と一緒で脳みそが柔らかければ会話ができるのかもしれないが、私は辛うじて3歳児レベルだったので会話は成立しなかった。

 

それにしても一歳児を中心にして(私から見て)90近い祖父母も還暦の両親も親戚の叔父叔母も振り回されていた。甥っ子が泣く度、笑う度、うんこする度、なんらかのリアクションをとっていた。新喜劇かよ。思えば私の娘はほぼ親戚の衆目を集める事なく、私の親権が真剣になくなってしまったため、こういう機会が初めてだった。かわいそうなことをしたと思っている。

 

すっかり足腰も弱くなり表情もなくなりかけている祖父も、幼児を前にすると笑顔になるし、よくしゃべる。誰の子かはわからないかもしれないけれど、正月に会うなりポチ袋に入れもせず裸の日本銀行券を渡していた。思わず私も身構えていたが、30半ばのバツイチ中年はデイサービスの職員に間違えられて終わった。

 

今でこそ3歳となった娘とたまにだが会うときは会話もできるしお菓子を中心によく食べるのだが、幼児の頃極端に接していないので接し方に困る。声のトーンをこれでもかと上げて「~でちゅ」とかすごいうらやましい。歌を歌ったりとか音痴な自分には、たとえ難易度の低そうなABCの歌であろうがとても考えられない。決して素直に子供に接することができる大人を斜めにみてバカにしているとかは一切ない。むしろそれができなくて親権がはく奪されたという面もあったりする。

 

幼児と接する自分を客観的に見てしまうのが原因だろうか。ちょっと前の総理大臣みたい。あなたとは違うんです

 

客観的に見て、私なんかが、希望に満ち溢れた、一族の期待を一身に集める甥っ子に対して、上から目線で話しかけたらバカにしてるのか!って物心ついたら怒られそうなんだ。あの時は抱っこされてやったけど、これからはお前ら世代を支えなきゃなんねえんだよ、ってよくある年金の絵を片手に怒鳴り散らされそう。そんな不安を抱えているので話しかける言葉は「どうも」ばかり、抱っこするよりは並んで座り、風呂には先に入っていただく。そんな生活を送っていたので、年金はもらいたい。

 

そういえば娘と二人で電車に乗った際に、「座りたい!」とアピールをした娘に席を譲ってもらった車内でテンパっていて、駅に着くたび降りるのか聞いてくる娘に対して、「まだです」「おりますよ」と敬語で接していた時は驚いた。テンパってるとか全然客観的に見れてない。

 

娘っていうかお嬢と執事みたいな感じか。親権ないし。

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